ナポリの小枝とノルウェーの切り株

ノルウェー、ヴィーガン、猫とおそ松さん

キリスト教と修道院

修道院のオタク魂

女子修道院カテリーナ・フスの玄関ホール。 老人ホームより味気ないけど、いつもお花が立派。 ここ数日、修道院生活するための準備を進めている私ですが、 手っ取り早く、イタリアで第一段階のカテキズムを始めようと思っています。 ペルージア滞在時はフラ…

白衣装に黒マント、私はシスター希望

オスロのドメニクス教会 震災以降、世界の異変に気が付きませんか? TPP参加、消費税増税、ACTA採決に秘密保全法と、 国民から権利を奪い一部のお金持ちだけが、 他人の労働力を利用して生きるという世界が作られようとしているように感じます。 ご存じない…

ポスト・ハラム

ノルウェー、オスロのフログネル地区にある集団墓地です。 もうすぐ、アイドル修道士ハラムの一周忌にあたります。 大好きな修道士さんだったけど、私はほとんど話もしないまま 亡くなってしまいました。 せめてお墓参りをしようと、教会関係者に場所を聞き…

天使いろいろ

天使の存在を信じますか? なんて聞いたら、とうとう頭が行かれてしまったと思われるが、 イタリア美術のモチーフに数多く登場するので、そのまとめです。 別に歴史の話でもなければ、天使にまつわるウンチクでもありません。 素人の美術史ファンから、 知っ…

煉獄教会

上の写真は水のお祭りが行われるカンパーニャの教会に描かれた プルガトリオ(煉獄)のイラスト。 カトリックの概念にプルガトリオという世界がある。 死後、天国に入れなかった者が修行を(苦行)積んで 天国に行くことを約束されるところで、天国と地獄の中間…

ノルウェーのカトリック教会と怪僧アンフィン

オスロのドメニコ教会入り口部分 暑いとノルウェーが恋しい私。 上の写真はカミッラが通うドメニコ教会の入り口部分、 ルーテル派のプロテスタントが国教のノルウェーでは数少ないカトリック教会の一つ。 今回は歴史のお話ではなく、ただのノルウェーカトリ…

清貧思想、その後

精神思想から出現したフランチェスコ修道会、 教会汚職やそれに見合っていない豪華な生活を送る聖職者たちを 弾圧し、異教とみなされ迫害されたバルドス会の一例があったように この思想は教会と平和を保つためにいくつかのルールを改定しなければならなかっ…

13世紀

ベネディクト会から新たな動きとして頭角を現す修道会、 クリュニー会、ベネディクト派観想修道会 シトー会、ベネディクト派隠者修道会 チェルトーザ会、禁欲隠者修道会 ベネディクトの戒律は観想修道会で好まれ、 アウグスティウスの戒律は隠者修道会で適用…

ドメニコ修道会

13世紀初頭に出現し、庶民にも大評判だった托鉢修道会、 フランチェスコ会をともに頭角を現したドメニコ修道会について書いていこうと思う。 ドメニコ修道会 創立年: 1216年(教皇ホノリウスにより認可) 創始者: ドメニコ・デ・グッツマン この修道会…

アッシジのフランチェスコ

13世紀には托鉢修道会の誕生を迎えるのだが、 この時期に入り、教会の運営に異を唱えるものも目立つようになり(カタリ派、ヴァルデス派など)、 教会側の鬱屈は異端狩へ向けられる。 教会不信という言葉の方があっているかもしれない。 民衆の不満に答える…

シトー派修道院

ベネディクトの戒律、ウィットビー教会会議、アーヘン条約、 9世紀に目立ち始めた聖職汚職から教会を救った クリュニー修道会、この修道会はいくつかの対策により、 保護、そして教会に大きく貢献する一方、 現世との繋がりが断ち切れずに少しずつ富を蓄え…

隠者生活再び

6世紀後半に発生したべネディクト派修道会は 教皇グレゴリウス1世の力添えもあって勢いのあった コロンバヌス派のアイルランド、ケルト教会系の修道院を押しぬけて 西洋キリスト教の基本戒律として定められる。 9世紀頃、地位を利用した教会汚職に腐敗聖…

クリュニー修道会 ベネディクト派発展

自分の陣地ではないので、うまくまとめられるか少々不安ではあるが・・・。 10世紀にフランスを中心に発展したベネディクト会からの派生修道会である。 本題に入る前に: 8世紀後半、カール大帝により修道院は学校としての機能が大きい部分を占めるように…

ベネディクト修道会 発展そしてクリュニー修道会へ

ベネディクト修道会は6世紀にイタリア中部で生まれ、西洋キリスト教世界における修道院生活の根本を築く。 後に教皇となり、ベネディクトの戒律を修道院の基本概念に制定したグレゴリウスもまた、 貴族階級であり、執行官になるべき教育を受けたが、神に身を…

ベネディクト修道会 派生

西洋におけるキリスト教を語るに当たって、いくつかの修道会とその戒律を紹介せずには ただの歴史的出来事を並べているだけに過ぎず、触った程度のことしか書けないので ここで少々、いくつかの修道会について触れておきたい。 ローマン・カトリックにおいて…

2人の教皇 西方教会大分裂

西方教会第4期は権力を増したフランスの言いなりになる教皇と教会民主制の時代。 フランス国王及び、国家形成、 ドイツの領主制の存続とドイツ王すなわちローマ皇帝という形式の確立(教皇から戴冠させることなく皇帝にさせるための図式の確立)、 教会の最…

インノセンティウス3世とボニファクトゥス8世

教皇と皇帝の地位争いが始まる12世紀から13世紀にかけて教皇領を守り、 またその地位と権力を皇帝に見せ付けた教皇であるこの二人、 独自の軍隊を持たなかった教皇領では外からの圧力に対し、 皇帝に頼らざるを得なかったわけだが、カール大帝、オットー1世…

十字軍遠征

十字軍遠征は聖地奪回という名目の下、 あまり御行儀のよい行為も数多く行われてきたことは周知の事実であろう。 実際、何がここまで民衆を掻き立てたのか、一種の集団催眠術であるとも言われている、 私の興味でオカルトサイトを検索したなら世界の怖い話に…

東西大分裂

1054年に西側のローマン・カトリックと東側の正教会が分裂した事件である。 この二つの教会は政治的に二分され、いくつかの道のりを経て、組織化に違いが見られる。 統一はむづかしく相互破門で決着をつけたというものだ。 ローマの下、東西に分かれて政治を…

クリュニー修道会

西洋キリスト教における第三期は教皇VS皇帝の時代である。 このテーマで記事を書くに当たって、敬虔なる信者の方たちには正直なところ 申し訳ない気持ちで一杯だ。 なぜなら、ローマンカトリックにおける暗い過去を書き出しているも同然であり、 みなさん…

島ケルト人のクリスチャンランド

アイルランドのキリスト教のお話である。 ゲルマニアより先にキリスト教が伝来し、独自のルールが築かれた当時の辺境地。 ブリテン島は古代ローマの植民地であったため、すでにカトリックとして司教区が築かれていたものの、 スコットランドやアイルランドは…

クローヴィス、洗礼の目的

ドナウ、ライン川に引かれた境界線を破って流入してきたゲルマン民族。 ここで少々疑問に感じるのはどのように教会が生き延びて行ったかである。 古くから司教区の置かれたガリアとゲルマニア、現在のフランスとドイツのあたりでは いくつかの司教区が生き延…

西洋キリスト教の歴史 アリウスとアタナシウス

中世のキリスト教を語る上で忘れてはいけない存在である 2人の宗教家、アリウス(Arius)とアタナシウス(Atanasius)。 古代末期にはこの2人の教義が対立し、現在のカトリックにおける基盤が築かれたのだが、 その経緯について話しておく必…

西洋キリスト教の歴史

この話題はローマを中心とした教皇との関わりに重点を置いて 展開して行こうと思う。 西洋社会にこの宗教が入り込んでいったのには著名な宗教家や思想家における 数多くの功績もあり、古代多神教の世界であったイタリアおよび、地中海、北方ゲルマン世界に …

スーペルミーニングフェクトリーレス・・・意味なし写真

最近、字を書くのに疲れたので、何じゃこれ?って写真を集めてみた。 カミッラのトイレにある手作りオブジェ。 お菓子の箱に"永永"の文字、半紙がなかったからその辺の和紙っぽいやつに習字の練習をして、もてあましたのでフックに引っ掛けているだけだろう…

ナポリのミステリーツアー

いわく付のスポットを訪れることで有名なロンドンのミステリツアーを ご存知の方も多いと思われるのでそれに近いものを南イタリアのナポリでやってみよう。 陽気なイメージのナポリもローマ帝国の崩壊以降、 地中海各国よりその肥沃な土地柄か領地の取り合い…