ナポリの小枝とノルウェーの切り株

ノルウェー、ヴィーガン、猫とおそ松さん

#人類学と考古学

アカデミック木曜日

オスロ大学の考古学部に籍を置いているカミッラから、石器づくりのお誘いがあったので、ラボに行ってきました。 オスロ大学考古学部の校舎 大学は中心街から離れたブリンダンと呼ばれるところにあり、考古学部は学食や図書館からやや離れたところにあった。 …

ナポリの都市伝説

仕事にも慣れ、根も歯もないババアからのクレームと 事業所長が辞めて、会社が回らない社員を助けようと親切なつもりが 怒られるかわいそうな私、最近凝っているのは現実逃避です。 仕事は辞める報告はしたものの、 やはり何人かの利用者さんが他人になって…

続アンジュー家の城

二つ程前の記事で扱ったカステル・ヌォーヴォ、通称アンジュー家の城、 城内部には、特にこれといった興味深い展示品はなく、 なんとく、旧校舎を歩いているような気分の建物でした。 中庭を通じて、いくつかの入り口があり、 前回の営業妨害ツアーは城の内…

ナポリのおフランス、アンジュー家の城

Castel nuovo(カステル・ヌオーヴォ) 通称アンジュー家の城と呼ばれる ナポリの海沿いに建つ3つのお城の一つ。 おフランスなんて言ったら、ロココ? 残念ながら、今回の記事はフレンチゴシックなお城のお話です。 お城を建てたのはフランス貴…

ダニーとカミッラと秘密の部屋

ナポリ国立博物館の廊下 今回の記事は歴史と下品のフューチャリング記事です。 ローマ美術と考古学テストを終えた後に再訪したナポリ国立博物館は 白黒の写真でしか見たことのなかった実物の絵画や 本の中で出会った古代の文豪さんたちとのオフ会のような 懐…

修復のうんちく

このところ、あまりにも人生を生きていく上で役に立たなさそうなお勉強に ちょっと無駄に時間を使いすぎているので、ナチュラルハイになりつつあるのだけど、 最近読んだ本であまりにもびっくりさせられたことが書いてあったので、 少しだけ紹介、全部書いた…

奇跡?オカルトナポリ

以前、聖ヤヌアリヌスの奇跡についての記事を書いたことがある。 その奇跡とは、凝固した血液が年に二回、5月と9月に液化するという現象だけど、 それって本当に奇跡? 日本の番組でその奇跡について扱っていた記憶があったのだけど、 その映像を発見したの…

カンパーニャの遺跡

前回に続いて、イタリアの秘境カンパーニャについて少々。 秘境って、ただ山に囲まれていて、遠くから見えない街なだけ、 ちょっと歩けば、海が見えるようなところで住まれ育った私には、どうも息苦しい・・・ 今回は街の住人がローマ人の遺跡と言い張る、丘…

バロック的って何のこと?

バロックという表現を良く使うのだけど、それがどういう形容詞として使われているか 美術史や音楽史を勉強した人でなければ、あまり想像が湧かないと思うので 少しだけ私の中のバロック感を書かせていただこうと思う。 バロック文化は17~18世紀にヨーロ…

不完全が役に立つ 年代測定法序章

イタリアの大学生をやっていること自体が イタリアの文化を冒涜している虚しいブログへようこそ! 宇宙と交信したい間抜けなパパと、バイキングの末裔のような怖いママがいなかったら 洋服と美容室代で、お小遣いが終わってしまうような"お馬鹿ちゃん"になっ…

芸術とは何ぞや?

カミッラの絵画作品。 オスロ近郊、アスキルの冬景色を アクリル絵の具を用いて、筆一本と濡らしたティッシュペーパーだけで 数分で仕上げるという、とっても独特だけど色使いと変な遠近法に 趣を感じる一枚。 さて、古代ギリシャが西洋美術史に多大な影響を…

消えてしまったギリシャ壁画の再現

文学部史学科考古学専攻プラス中世とキリスト教選択・・・ というのが、私の取っているマスターコース。 年末の私の嘆き・・・、それは毎年簡単になるコースの内容。 読む本の数が減って、単位も一回のテストで多めに取れるので 卒業は簡単になるのだが、私…

みんな南に憧れる

Ravello(ラヴェッロ)・・・・、 セレブやぶち金持ちが大好きなアマルフィ海岸の一角に位置し、 崖に設けられた岩盤を繋げて作られた土地である。 まあ、いつ、敵が押し寄せるか分からない中世に作られた 不思議な趣味の隠れ家的、観光地。 サレルノか…

誰でも知りたがってるくせにちょっと聞きにくい考古学の一部についてお教えしましょう

誰でも聞きたがっているかは知らないが、 誰もが勘違いしがちな考古学にまつわる話である。 真面目な記事ではないので、アホに割く時間がない方は パスした方がいいかもしれない。 1、魅惑の学問? 考古学を主題にした大衆商業映画をご存知だろうか? イン…

お墓の話

発掘に当たって、気になる場所がある。 お墓である。 どうしても掘り返したい気分に襲われるのだが、私は死体愛好家のネクロフィリーではない。 こちらは教授や助手直々の手により堀出されることが多い。 それは時代を超えた菌やバクテリーから他所のご子息…

ギリシャOr中世?

今日は夕立のおかげで気温が下がり、いつもの頭痛がなかったので 少しだけ苦手な古代のお話。 私のホームタウンから電車で20分ほど南下すると、 世界遺産に登録されているギリシャ神殿群、パエストゥム(Paestum)に着く。 ここではアテネのパルテノン神殿…

フリードリッヒⅡ世のお城

中世後期を代表する南イタリアの名君主である フリードリッヒII世 興味があるけど知らないという方へ フリードリッヒⅡ世(1194ー1250) スワビア公であるヘインリッヒ六世とノルマン系貴族オートビル家の末裔、コスタンツァとの間に生まれた ノル…

内緒のエトルリア人

最近ふざけすぎた記事が多いので、真面目な話しを・・・。 南イタリアのカンパーニア州、ナポリより数十キロにある エトルリア人の遺跡は私の大学の練習用遺跡である。 とっても素敵な発掘学の教授と数週間の遺跡実習が義務付けられている。 エトルリア人と…

考古学者の敵?

オスロの素敵な教会跡公園。 聖マリア教会跡。 上の写真は夏に来たときの写真、土台がきれいに残っているので スケッチ&見取り図を想像することができる。 (もう少し詳しい説明は考古学の話書庫にて) 冬のノルウェーはスキーやスケートに出掛ける人で賑わ…

6世紀後半のイタリア  中世ラテン文学

ゴート戦争により、イタリアはビザンチン帝国、つまりローマ帝国に帰属するのだが、 ここで登場するのがロンゴバルド族である。 ロンゴバルド族とは北方ゲルマン民族の一つで 長い刀、又は髭を身につけてたことからそう呼ばれている。 この民族は元々スウェ…

遺跡の話 オスロ編①

中世考古学を専攻しているのだから少しはまじめな話を・・・ ノルウェーの首都オスロにはいくつかの遺跡が良い状態で保存され、 興奮さえ覚えたがヴァイキングファンくらいしか足を運ばないであろう。 Gamlebyen(ガムレビエン) オスロ中央駅の裏…