イタリアの大学生をやっていること自体が
イタリアの文化を冒涜している虚しいブログへようこそ!
宇宙と交信したい間抜けなパパと、バイキングの末裔のような怖いママがいなかったら
洋服と美容室代で、お小遣いが終わってしまうような"お馬鹿ちゃん"になっていたかもしれない、
そんな私が挑む、危ない考古学の世界を皆さんにお裾分けします。
今回は一番手ごわそうな理系科目から・・・
日本の考古学部は理系科目は必修でしょうか?
私のコースには化学を初め、物質を作る素材の構造を知り、
年代測定、及び修復に役立てるという、とっても崇高な科目が用意され、
そして、大学改革により無くなりました。
高校のときにサボっていた罰か、
今頃そんな勉強を参考書片手に勉強させられているわけです。
さて、理系最後のテストは強敵の物理、
考古学にとっては一番コアな分野かも知れない・・・。
この分野では年代測定における仕組みを
素粒子は"物質を作っている最小の単位"が一番当てはまるかな?
全ての物質が原子からできていることをご存知の方は多いかな?
ではその原子は一体どういう構造をしているのか、
世の中には洋服と美容室代だけでお小遣いが終わるお馬鹿チャンより
もっと強敵のお馬鹿チャンがいらっしゃって(怒らないでください)、
原子の仕組みを調べたがために、美術史でカバーできるスタイル別年代測定法より、
とってもめんどくさい科学年代測定法が確立してしまった。
とりあえず、基本的なことから・・・。
原子の構造をどうぞ。
原子はプラスの電気を帯びた陽子と中性子の核を持ち、
その周りをマイナスの電気を帯びた電子が回っていて、
陽子と電子の数は同じでなければいけない。
素粒子とは、原子を作っているこれらのものを言います。
単体として存在するのはちょっと難しいけど、
身の回りにたくさん存在する。
参考までに・・・
α線-原子の電子を飛ばした陽子
β線-電子だけになった粒
自然界に存在するが、遺伝子や細胞を傷つける。
←見覚えありますか?
触るとポロポロ崩れるもろい岩。
余談だが、ナポリの伝統的な住宅によく使われる
建築素材である凝灰岩からは
発揮性があるので、ナポリ滞在の際は
空気の入れ替えをこまめに行うべし。
年代測定にその素粒子とやらを利用するのだが、
簡単にまとめると、物質が受けた放射線の量により、
その物体がいつ頃、この世界に生を受けたか、又は役割を終えたかが分かる。
今回の記事では紹介しきれないので、今回は触るだけ、
代表的なものの一つにテルモルミネセンス法というものがあり、
主に、陶器の年代を測定するために使われている。
ここで、半導体の構造とちょっとだけ共通点が出てくる。
"役立つ不完全"である。
半導体は半分だけ電気を通すので、電流の向きを変えると不導体になる、
いろいろな種類があるので、シンプルなものを紹介する。
N型半導体と呼ばれるものは
シリコン(ケイ素Si)に少しだけリン(P)を混ぜると、
電子が一つ余分に状態になる。
ここでエネルギー(熱)を加えることにより、電子が自由になり電流が生じると言うわけだ。
同じように、陶器の原子の中には不完全なものがあり、
外から来た放射線により、その不完全な原子の穴にすっぽり埋ってしまう。
その穴に嵌った素粒子はエネルギー(熱)を加えることにより
つまり、焼き物である陶器は、できたばかりの頃は
その不完全な穴に嵌っている電子が無い状態となり、
その以降、外気の放射線に当たることにより、少しずつ、その穴が埋っていってしまうので、
再度熱を加え、自由になった電子の数を調べることで、
その陶器の焼成時期を知ることができると言うわけだ。
私の脳みそでも理解できる素晴らしいお話しは
こちらでどうぞ↓
NHK高校講座 物理
そんなの機械と専門家に任せてしまえ!
大学に籍を置いている教授で、一体何人の方が
科学年代測定法の仕組みを知っているか疑問に思う。
ただ、NHK高校講座の小沢先生のお話では、
半導体は不完全から生まれたとのこと。
番組中でもこんなヒューマンメッセージを残してくれました。
"人前に出るとドキドキしてしまう人、そのドキドキがいつか役に立つときが来るかもしれません。"
こういう間抜けもいつか役に立つときが?!
"お嬢さん、僕はトロールではありません"
"でも、でも・・・"
お友達が好意でくれたお絵かきにいたずら書きをしないように・・・
では、そろそろお別れの時間です。
真面目に読んで下さった皆さん、
北欧ではオーディンの日、良い水曜日を!
怖いけど、質問受付中です。