ナポリの小枝とノルウェーの切り株

ノルウェー、ヴィーガン、猫とおそ松さん

具体化された憧れのヨーロッパ、ベルゲン③

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旅行したのはずいぶん前なのに結構覚えているから不思議だ。
ベルゲンではいつもやばいカミッラもすっかり馴染んでおとなしかった。

 

日曜日のベルゲンは、民族衣装をまとった若者が街を闊歩する。
独立記念日には各地で民族衣装のパレードがあったりするのだが、
ベルゲンで理由も無く、日曜日になると着る。
珍しいものでもなんでもないらしい。
ナショナリストってやつですか。
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中心街にあるおいしいパン屋にて、ガラス窓に移っているのはカミッラだ。
店は閉まっているとはいえ、パン屋さんや喫茶店は開いていた。
カミッラと野外博物館を目指すが、中心街にはないらしいことがわかった。
この日もいつものように街をブラつく。

 

降り出しそうな曇り空なのに、街は人で溢れていた。
カルチャーセンター近くに来ると、太陽が照り付けてきた。
暑い、ここのカフェでカミッラのカプチーノタイム、
私がコーヒーを遠慮すると、勝手にスプライトを注文した。
海辺のテーブルでベルゲンの対岸を見ながら、コーヒータイム。
海にはどでかいくらげが揺れていた。

 

旧市街でありながら、埋め立てによりつくられたこの一角は
スカンジナビアンな近代建築アパートが建っている。
太陽光をたくさん取り入れるために、取り付けられたガラス窓、
突き出たテラス、人気が無くて不気味だったけど。
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奥の方に見えるのがカルチャーセンター、
天気がよければ外でお茶できます、天気が悪いときは合羽着用で。

 

突然、パンツ一丁の子供が出てきて、
海へダイビング、カミッラも岩場に座って海を楽しむ。
雨が降り出すと逃げるように中心街へ、
レストラン"エゴン"のコーヒー無料券をもらって
ピザの食べ放題へ望む。
ノルウェーじゃあ、寒くって食べ過ぎると死ぬ。
せっかくの食べ放題も程ほどで抑えないといけない、
イタリアだったらピザ2枚なんてペロリなのに・・。
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今でも悔やむ、もっと食べたかった。

 

9月だっていうのに、霧が街全体を覆う、
雨が降れば寒いが、天気がよければ暑い。
その後、街の教会をたずねて歩いた。
聖マリア教会はいかにもな北方ロマネスク様式、
この日に限って葬式中の看板が・・・、そんな警告を無視して
入っていくカミッラを強引に連れ戻す。
聖ヨハンネス教会ではミサの準備中、
マイクテストしてたおっさんのユーモアが無いと笑い出すカミッラ、
私にはさっぱりわからず、それ以降も私有地や
誰かの家の庭、学校の非常階段などを登ってベルゲンを楽しむ。
迷惑な観光客だ。

 

ホステルの戻ると早速、カミッラの友達探し、
日本人の男の子を捕まえて、私が教えた不良用語を使っていた。
相手が若かったので、一昔前のヤンキー語はわからなかったようだ。
韓国人カップルにもイタリア語で話しかける。
昔、こいつとローマに行ったことを思い出した。
彼女の脳みそは恐ろしく良い性能で、携帯電話の電話帳機能やカーナビ、
いい男判別機能に世界俗語辞典などが備わっているため、
道に迷うということは無いはずなのだが、
東洋人にべたな観光名所の道を聞いていたな・・・、
日本語で話しかけたら韓国人だったけど。

 

ホステルには無料のコーヒーがあるのに
外でカプチーノを飲みたいというカミッラ、
日曜の晩は人が少ない、昨晩の賑わいって一体?
と、思う程閑散としていた。

 

バーのお兄ちゃんはカミッラ好みのスペイン人、
でも、日本のファンらしく、私とばかり話そうとしていた。
そりゃ、こいつと比べて私の方がまともだしな、相手もわかるよな。
カミッラも負けずにカプチーノをお代わり、
そのうち、急にアイスが食べたくなったと店を出る。

 

ふと、昨晩のことを思い出す。
あるパブではキューバから来たゲストミュージシャン生演奏で
ダンス大会が繰り広げられた。
サルサを習っているカミッラも参加、
オスロでは誰も踊ってくれなかったのに、
彼女の手をとってステップを丁寧に教えるラテン系のお兄さん、
一曲終わった後も親切にアドバイス
そして、彼女にいすを差し出す、きれいなお姉さん。
無関係な振りして座ってみている私。

 

プロ並みに上手な4人組が踊りだすと、狭い店内のテーブルに当たって
あぶねーっつーの、そんな私と目があった女の子も
同じことを考えていたようだ、私を見ながらにっこりされてしまった。
そうしているうちに舞台にいたキューバ人のおじさんが
一人で踊っているカミッラの手をとって踊りだした。
無関係な振りして座ってみている私。

 

オスロでは起きそうに無い出来事だった。
ただ、酔っ払い疑惑でまた追い出された。
イタリア語でしゃべってるだけなんだけど・・・。