ナポリの小枝とノルウェーの切り株

ノルウェー、ヴィーガン、猫とおそ松さん

アールネス灯台と成長しない脳みそ

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アールネス灯台の窓辺にあったかわいい置物。


ギスケ島で一時間にあるかないかのバスを逃した
間抜けなカミッラと私は、この後待ち合わせをしていたユールンに
連絡を入れて、車でピックアップしてもらうことに。

丁度ユールンも車を発進させていたところだったので、
10分程で到着し、私たちを乗せ、そのまま海底トンネルへと進んでいった。

夜が明るい分、トンネル内がとても暗く感じた。
トンネルを抜けると、今度は一方通行の狭い地上のトンネルが待っている。
一度訪問しているので、そのことについては知っていたけど、
初めて来たユールンは運転を躊躇していた。

大人の女性だと思うのは、彼女は私たちに対して
責任意識がしっかりとあって、
カミッラの危険なトレッキングを禁止したり、
体に悪い食べ物を食べさせないよう注意したり、
自分が運転するに当たっても、道を選んで進んでいるようだった。

私なんて、カミッラが行きたいと言えば、
歩道が自分の足幅ぎりぎりの崖っぷちにあるアレキ城だって行ったし、
オスロの危険な岩登りや夜中のナポリ市街だって
奴の欲するがままに付いて行った。

行動が制限されて不本意なカミッラは
お年寄りは堅苦しいとユールンに嫌味を言っていた。

どっちがいいのかはわからないが、
カミッラには、私の判断力のなさに自由を感じるらしいことは分かる。

トンネル抜けたら、ステキな風景。
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お天気は優れないけど、相変わらず天国の島です。


灯台のふもとには、私が行ったときにはなかったカフェが出来ていて、
海で水遊びをした後の寒い私には嬉しくて便利だけど、
以前に感じた無人感や灯台の存在感は薄れたように思う。

二人はカフェが好きなんで、車を降りるとすぐに直行し、
ガラス張りのカフェから見える景色を見ながら
飲んだり食べたりしていた。

このカフェには、イタリアンバールで使われるようなカフェマシーンがないので
いつもカプチーノのカミッラもおとなしくコーヒーとマフィンで我慢。
それでも出費は千円近いので、残高が心配・・・。
 
カフェのガラスは斜めに設計されているので、
野外にいるような錯覚すら起きます。
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ここのカフェはコーヒー、紅茶はお代わり無料、
ノルウェーのコーヒーがおいしいと勘違いしている私は
この日、やっと、ノルウェーはコーヒーがまずいと確信した。

お代わりできる程おいしくない。

オスロではカフェ・ブレネリやヘレナがバイトしていた
コッピというカフェでおいしいコーヒーを頂いていたのだが、
エスプレッソハウスというスウェーデン系のコーヒーチェーンで飲んで以来、
コーヒーにクエン酸でも入ってるんですか?
って言いたくなるくらい酸っぱいコーヒーに飽き飽きしていたのに
このカフェでも同じようなやつを扱っているので
味をごまかそうと砂糖を入れるが、それでも飲めない!

この日以来、カフェではエスプレッソを頂いている。

灯台は相変わらず美しいです。
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灯台の周りをウロウロしたあと、
ユールンは手術をした足の調子が良くないとカフェに戻り、
私とカミッラは海の方へと進んでいくが、
前回なかった岩場で埋め尽くされていて、
サンダルで進めず、裸足になっても重いカメラを首から下げたまま
数百m先の海に近づくことはできず、断念した。

実は・・・私は貯めた小銭で一眼レフのカメラを購入してしまい、
コンパクトデジカメと違って、
湿気や衝撃に弱いレンズを守ることばかりに気を取られ
肝心の写真を撮る機会を逃してしまうことが多かった。

しかも、今回は満潮時だったのか、白い砂浜が見当たらない!
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こっちが4年前の写真↓
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今思うと、前回の訪問はずっと晴れていてラッキーだった。
ここから最後のバスに乗るため、感動で抜けた腰を引きずって
急いでバス停まで戻って行ったんだった。

今回はユールンが車で連れてきてくれたので
バスの時間を気にしなくて済むけど、
私が運転免許を取ったのはレンタカーでここに来る目的もあった。
ついでにユールンの車はハイブリットなのにマニュアル車なので
オートマ限定の私には運転できない。

この後、カミッラはミサに参加したいというので、
オーレスン市街から5キロほど先にある
カトリック教会まで車で送ってもらい、
勿論、私も付いて行った。
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オーレスンのカトリック教会。
小さいが、中々の存在感があり、教会横には司祭のプライベート空間もある。

何度も旅行しているのに、
またオーレスンに行きたかった理由の一つがこの教会

そうです、私はとても敬虔な信者なのです。

オーレ・マルティン神父の!!

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オーレスン教会の司祭で、
大好きなホーバルとオックスフォードで神学を学んだ
とってもストイックな神父様は、
4年前の聖職者ばっかり集まるパーティでオスロにいらっしゃり
しっかり私に狙いを定められていた!

これです↓
私は変態ですが、教会を冒涜しているわけではない。

ホーバルが言うには“堅苦しい奴”。
まあ、スピード違反で警察につかまったり、
バスの無賃乗車で懺悔した話をするような不良神父には
折角のキャンパスライフも彼と楽しむようなことはなかったろうに・・・。

残念ながら、こういう立派な志を抱いて神の国にいる神父様なので
昇格して、現在は栄光なるトロンハイムのニーダロス大聖堂区に転勤され、
今のオーレスン教会には断罪!と顔に書いてある
ポーランド出身の怖い神父様がお勤めでした。

それでも、たまにオーレスン教会に顔を出すらしいので
私は少しの希望を手に翌日も教会へと向かったのでした。