ナポリの小枝とノルウェーの切り株

ノルウェー、ヴィーガン、猫とおそ松さん

地方都市で食事を楽しむ心得

 
今日はお金の話なので、気持ち悪いモリッシーの映像と共にどうぞ!
The Smith - Heaven knows I'm miserable now
 
一人旅のときは、ほとんどカフェに寄ったり外食したりしないので
オーレスンでの外食が高くつくことを知らずにいました。

今回はカミッラの口座残高が2万円程度で
私の持っている現金は1万円とちょっと。
ATMの暗証番号など忘れている私は
手持ちの現金を両替して使っていたので
レートの悪い地方銀行のお世話になりたくないがため、
飲食は極力避けました。

ケチな私には、4日間で十分な金額です。

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日本やイタリアでは地方へ行けば、物価が安くなったりします。
・・・ノルウェーではそれが逆なのか、
オスロを基準にお金の準備をしたので、
思わぬ高額にカミッラ共々、かなり悩まされました。

以前にもアップしたサラダの金額2千円越え
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カミッラの表情も苦い。(写真を撮っていて、待たされているからです)
これ、一人分ですよね?!
ここのカフェも、一番安いエスプレッソが500円近い、
もちろん、セルフサービスで!


こちらは、メイン通りにあるオーガニックカフェ
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カミッラが飲んでいるのはトラ入りチャイ。
メニューにそう書いてあったが、“トラ”は確認できず。
カミッラから一口勧められたが、ヴィーガンなのでお断りです。
二人が食べているブラウニーは500円程度で、
カフェも同じくらいの金額設定。
 
オーガニック&ヴィーガンメニュー有りという
私にはウレシイ店でもあるんだけど、
コーヒーはオスロから持ってきたインスタントを飲むので
私は無料の水をひたすら飲んでました。

この店では軽食もできるので、
ユールンのお誘いで、ランチに行ってきたけど、
そのメニューがブルスケッタという一番安いもので1500円程、
二人は3000円程度のミックスサラダを注文してました。
悲しいのは菜食バーガーがあるのに、2000円越えするので
二人に仕切りに勧められるのを断って
フランスパンを焼いただけっぽい安いメニューを注文しました。

その値段だけあって、カマンベールチーズがこんもり乗っかった
手作りパンと、結構な量のサラダがセットになっていたので良かった。

そして、何故かカミッラがお会計をしました。
せ、セーフ!
(じゃないよ!)


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タイ料理店にあったセルフサービスの水。
料理の写真は、今回あまり気に留めなかったようで、
コップと水の写真が多いです。
夏だから?

ここのメニューは5種類のみ。
カレーかチャーハン&春巻きセットしかなかったので、
選びようがありません。

カレーも赤と緑の二種類で、辛そうなレッドカレーを注文。
ごはん付きで1800円ほど。
高い!オスロだったら、1000円から食べられるのに!!

カミッラは1700円のガパオライス&春巻きのセットを注文したかったらしいが、
ユールンに揚げ物は体に悪いと説得されて
グリーンカレーを食べてました。

このカレー、肉しか入ってない!
量も多くて、小食のユールンは残していたし、
私の分の肉を食べたカミッラはお持ち帰りまでした。
だから、この金額でも仕方はないんだろうけど・・・。

このレストラン、結構流行ってます。

来る客のほとんどが、土木作業員みたいなおっさんたちや
テイクアウトの若い男性ばっかり。
タイから来たステキな店員の笑顔が見たくて来るのでしょう。

この店でテイクアウトを待っていた
スリランカ人のお兄ちゃんが、日本人の親戚がいると
写真まで見せてくれました。
家族写真を見ると、いろいろな人種がいて、
誰がどの国籍と結婚したとか、自分もアフリカ系の祖先がいるとか、
中々面白い遺伝子をお持ちのようです。

“他人種間で子供を作るべきだ、そうしたら、みんな違うことが同じになる。”

これ、10年前の私には、全く考えが及ばなかった思想です。
ステキな金髪の北欧人がラテン系と混じったら、
金髪がいなくなるとか、本当に怖いことを考えてました。

今は、このスリランカ兄ちゃんの意見に大賛成です!


一番安いカフェはここです。
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薬局カフェ!
ユーゲンスタイルセンターという博物館のカフェなんですが、
オーレスンのランドマーク的なユーゲンスタイルの建物と
その内装も90年代まで薬局として使っていたものを
そのまま残して、カウンターの奥にカフェスペースを設けたものです。

ユールンの職場なんで、連れて行ってもらわなかったら
どこがカフェなのかわかりにくいです。

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エスプレッソがオスロ価格
300円程度で飲める上、味もそこそこ。
ケーキ類は手作りらしく、チョコレートケーキを食えという表記が
ガイドブックに何度もあり、一切れもでかくて二人で食べても
十分なくらいですが、私は甘いものが苦手なのでパス。

ユールンは職員価格で、200円程度でカフェラッテが飲めるそうで、
私たちの分も払ってくれました。

ただし、4時には閉店なので夕食後にフラっとコーヒーを楽しむことはできない。

オーレスン滞在中、外食希望のカミッラと
節約しまくってる私の間で、
どこで食べようといろいろ考えてくれていたユールン、
最初の日のピザは1500円ほどで、その後寄ったオーガニックカフェで
私が注文しないのをしっかり見ていたのだろうなという印象。

翌日は海辺にあるフィッシュ&チップスの店に
連れて行ってくれましたが、
魚と芋で好みが二つに分かれるカミッラと私は
一皿注文して役割分担して食事を。

ユールンは魚フライ4つを注文、衣を取って食べていました。
もちろん、芋フライは体に悪いという御説教付き。

そうやって、ユールンが気を使って安いところで
飲食させてくれていたのにも関わらず!

最終日にカミッラのカードは止まってしまいます。

私はオーレスンで思い出の品を買う余裕もなくなり
(元から買うつもりもないが)
カミッラのカバンをひっくり返して、集めた小銭を
空港行のバス代に充てるようにと注意し、
オスロの空港から市街までの電車代は
彼女の分まで払うことになるだろうと覚悟を決める。

のに、のに、どうしてまたカフェに行くのよ~!
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飛行機が6時半出発なので、始発のバスを待つんですが、
早く家を出すぎた私たちは、写真の撮影会を終えた後、
“コーヒー抜きの朝は世界の終わり”なカミッラが
灯りに釣られて入ったウエインズ・カフェ(スウェーデン系チェーン店)にて、
一番安いエスプレッソを注文すると、
“まだ、お店の準備が出来ていないから、紅茶で良かったらどうぞ!”
と、何故か私の分まで、紅茶用の熱くて大きなカップを渡されました。
カミッラが料金を払おうとすると、無料だと言う。

しかも、カウンターの前には朝食ブッフェ的なテーブルが用意され、
そこで、好きなものをお好きなだけどうぞと進められる。

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“Heaven knows we are miserable now!”
と、朝じゃなかったら叫びたかったんですが、
このカフェ、ホテルの一階にあります。
 
多分、このホテルでは、このカフェでの朝食が宿泊料金に含まれていて、
私たちは早朝のチェックアウトする宿泊客だと思われたのだろう・・・

す、すみません・・・。
と言いつつも、私の罪悪感は街の物価高のせいか、
限りなく薄かった。

オスロに戻った私たちは、
オーレスンの物価高について話した。

ユールンは安いと言っていた、
イタリアで外食をするのと同じくらいの相場だと。

しかし!彼女のイタリア価格はミラノやヴェネツィアなどの観光地で
私たちのイタリア価格はスラム街のナポリであることを考慮すれば、
お互いの金銭感覚の違いを知ることは容易いのに
そんなことには全く気付かずに
地方都市の経済に嘆きまくった私たち。

…無事に帰ってこれて良かった。