お花満開のドメニクス修道院の庭
ついて早々、翌日が“ハゲの日(庭掃除ボランティアの日)”だと知らされ、
とっても嬉しいんだけど、
飛行機に何時間も乗っていたいた私がすぐに回復するはずもなく、
一日ゆっくり休みたい。
できれば、海辺で寝転んで過ごしたいけど、
あの修道士様がお花と緑に囲まれて作業するのをお目にかかれるのなら、
多少の無理はしましょうとも!
前回参加のハゲの日記事→ 男子修道院でお食事を
女人禁制の男子修道院の写真アリ(と言って隠れ修道士マニアを煽ってみる)
疲れていたのか、ここ半年ほどまともに眠れなかった私が、
5時間くらい一度も目を覚まさずに死んだように眠れた。
カミッラの夢遊病を覚悟していたのに、それに全く気が付かずに
既に明るくなった午前5時にぱっちりと目を覚まし、とっても絶好調な気分で
カミッラの起床を待ったほどだった!
どんより曇り空の下、修道院へと向かうと、
ブラザーホーバルの朝は遅いらしく、9時を過ぎるまで回廊のベンチで出待ち。
コーヒーポットとビスケットを抱えて出てきたホーバルと
作業前のコーヒータイムをしてから、
庭の雑草を抜くのだが、抜いてはいけない草との区別を
いろいろとレクチャーしてから始まった。
学校の草むしり作業でその辺は十分知っているけど、
カミッラは注意を受けてもどれを抜いていいのかわからず、
文句を付けていた。
“植え付けたばかりの芝生を踏まないように”
というアドバイスも無視して、その上に腰を下ろして草むしりをしているカミッラ。
芝生を踏まなければ、花壇をいじれないから、それには応じられないと
ブツブツ言っていると、ホーバルから別の業務を命じられた。
別の業務って・・・花壇の堆肥撒きです。
黒い袋に入っているのは、堆肥の馬糞。
手袋をして、踏んでもいい芝生へ行って、鬱憤を晴らすからのように
花壇に投げつけて行きます。
その後方にはホーバルが教会から修道院へと続く、外通路を整備中。
石を並べて、なだらかなスロープを制作中ですが、
結構な力仕事なので、私たちには任せてくれず、10時を過ぎてから来た
南米系の神学生二人と共同作業してました。
上から石を並べて、セメントを流していく。
トンカチで叩いて、石を固定したりとかなり力仕事ですが、
携帯電話で音楽流しながらやってました。
讃美歌が聞こえると思ったら、ホーバルがセメント用の砂を買いに行った後、
♪アムール~、モ・ナムール~とかねちっこく歌うラテン系の音楽に変えていて
神学生も神父が怖いのだとよくわかりました。
私が前回参加したハゲの日は参加者が結構いて、
お昼ご飯付きでしたが、
女性をむやみに男子修道院に招き入れるものではないという
上からの注意があり、ランチなしにしたところ、
来る人は特別にヘルプを頼んでいる南米系のお二人と
カミッラくらいしか来なくなったらしい。
そう言うわけで今回は休憩中にホーバルとカフェを楽しんだだけで
昼食には誘われませんでした・・・ざ、残念!
台所の窓からフランス修道士のジェラールが食事の時間を合図して、
庭に残された私たち二人。
カミッラは馬糞をぶちまけて、やらなくてもいい球根の植え替えをし、
後で雨が降るというのに、水を撒くよう私に指示してきました。
ホースの暴走に苦戦しながら、水まきが終わった頃、
丁度良いタイミングで雨が降ってきたので
退散して、教会近くのカフェでランチです。
スターバックスは武器会社に出資しているとかで、
私は絶対にお金を落とさないのですが、無料のWiFiがあるので、
家族に無事到着したことを連絡するため、電波利用だけさせてもらいました。
あと、カフェに置いてある無料の水を飲むためと、トイレ利用(正直迷惑な客だ)。
“クソまみれで仕事させられた!
ポール神父(司教候補)に言いつけてやる!”
と恨みをごとをずっと言っていましたが、
私は回廊でのカフェタイムをホーバルと過ごせたスウィートなひとときに
浮かれていました。
コーヒー用のクリームやお茶菓子を勧めてくれる神父様に
“動物由来のものはいただかないのです。”
と、断ると敬意を示してくださったことが、
日本でもイタリアでも頭のおかしい人で通っている
それを思い出しては、一人でウットリしておりました。
カフェタイムの後は、一度アパートに戻ったものの、
多忙であることに人生をかけているカミッラは
私が食料品を買いにスーパーに行く間も与えず、
またすぐにお出かけです。
不気味に微笑んでいる私に、この後、カミッラ地獄が待っているなんて
どう想像できたでしょう?
ホーバルがランチに誘ってくれなかったことで
午後のドメニクス教会のミサをボイコットして、
その後・・・・
その他大勢が怖いくてたまらなかった私が、
何故か全く縁もゆかりもないような会場に引っ張り出されてしまいました。
聖オラフ教会に通うボランティアたちを労うパーティだそうです・・・。
天国のパーティ会場にすら見える?
私は死んだのか?
顔の化粧も剥げ始め、家に帰って休みたい私は、
急にイライラし出してしまい
このパーティに参加しないための言い訳まで考えていたのに、
丁度良く二人分の席が空席になっていて
そこに着席することになり、覚悟を決めて座ると、
私たちの前にはイタリア人の二人組が座っていました。
まだノルウェー語を話す気分ではなかったし、
英語はうつ症状の影響か以前ほど話せない状態だったので、
言葉の通じる二人がいることで、何とか落ち着き
10時近くまで、現在、ここに居る経緯を恥もなく話してしまいました。
二人とも南イタリア出身で、広い心を持って私を受け止めてくれたのが嬉しかった!
そして、土曜日に行われる初聖体授与式のパーティに誘ってくれたので、
カミッラも大喜びしていました。
・・・が!
“私が一人のときは知らないフリする奴らが、
あんたを連れていると急にフレンドリーに近づいてくるのはどうして?!”
という、カミッラの答えられない質問に
“みんな動物園のパンダ(カトリックの行事に参加する日本人)を見たいのだ。”
というと、悪魔のように笑い出しました。
そして、その帰り道、もう忘れたはずの恋心を引きずらせる
あのヨハンネスと偶然あってしまうのでした・・・。
Franz is dead
Really want you
最後の音楽貼り付けてすいません・・・。