ナポリの小枝とノルウェーの切り株

ノルウェー、ヴィーガン、猫とおそ松さん

ハードすぎる二日目

ここ数か月で一番まとめて眠れたかもしれない・・・

ノルウェーに着いた日の夜は時差の関係と飛行機移動の疲労でよく眠れる。

にしても、今回は数時間しかない暗闇の間に一度目を覚ましてしまい、朝の4時頃には完全に目が覚めたまま、一時間程ぼーっとしてから体を起こした。

 

曇り時々雨のオスロは少し肌寒い感じ。

ペンテコステというと教会に通う人たちには聖霊降臨祭とか五旬節という名で知られている。

とにかく、キリスト教の祝日が翌日の日曜日に控えているので、食糧調達を済ませないと火曜日までまともな食事ができないかもしれないのに、何故か私は修道院で草をむしっている・・・。

 

オスロにある聖ドメニクス修道院の中庭

f:id:monken:20190708010248j:plain

私は友人であるカミッラ(写真の人物)を訪ねてオスロにある彼女のアパートで寝泊まりしているんですが、滞在中はこの人と寝食を共にするので、彼女の予定に合わせて私も修道院の庭でガーデニングのボランティアをすることになっているのです。

まあ、数少ないノルウェーカトリック教会の、それも男子修道院の庭で、大好きなホーヴァル神父と一緒に庭仕事するのは、楽しみではあるんですが、草むしりをしにノルウェーまで苦手な飛行機に乗ってわざわざ来たわけではない。ということは伝えておきたい。

しかも今回、ホーヴァル神父はノルウェー中北部の修道院に出張中だったので、同じくボランティアで来ていた男性の指示に従い、裏口の階段付近の美化活動を行う。

ホーヴァルが不在となると、休憩時間のコーヒーとおやつ、スウェーデン語で言うところのFIKA(フィーカ)の準備をする代わりの修道士がいないので、お楽しみのコーヒータイムもなしだ。

数年ですっかり日本人らしくなった私は頑張って作業して、早めに切り上げることばかり考えていたが、数か月分の睡眠不足と飛行機移動による疲労は、数時間の深い眠りでは回復できなかったらしく、今度は自律神経をやられたかと思うような眩暈に襲われ、さぼっているのではないが、石段に座って手元に生えている草を抜くのが精いっぱいだった。

何だか体調悪いアピールばかりしているのが、睡眠障害からくる眩暈で仕事を続けられなくなった経験があるので、私にとっての眩暈は脅威そのものなのだ。

 

ランチタイム

f:id:monken:20190706231753j:plain

14時近くなって、やっとランチです。

ノルウェー人の食事の時間は人によってですが、伝統的には14~16時に夕食を摂るらしく、一日二食の生活をしている人もいる様で、カミッラも8時頃にハヴレグラッとか呼ばれるポーリッジを食べ、作業前にカフェでカプチーノとクロワッサンも食べているのでお腹は空いていなかったのだろうと思います。

修道院の隣にはスーパーがあるので、そこでお昼ご飯を調達しますが、日本のスーパーのようにお総菜は充実していなくとも、サンドイッチ文化なんで、適量のパン、ハム、チーズ類が豊富にあり、ついでに茹でたジャガイモも売っていたりします。

日本のコンビニでランチを期待する人には不便かもしれないが、イタリアから来るとすこぶる親切な売り方だと思う。

もちろんイタリアでもスーパーでパニーニを頼めば作ってくれるし、切り売りのピザが売っていたりはするけど、基本は家で料理するための素材が売っているところなので、すぐに食べたいなら、スーパーより割高なバールに行くのが基本となります。

 

眩暈でクラクラな私のこの日のランチ

f:id:monken:20190706231821j:plain

な~にがヴィーガンだ!

って怒られそうな品物が一杯・・・。

ベビーベルチーズ、チューブ入りチーズ、サツマイモ入り薄焼きパンと40%値引きされたシリアルヨーグルトという乳製品だらけのお買い物。

このスーパー、ヴィーガン用の食品が見当たらなかったので、カミッラに言われるがままに買ってしまいました。

多分、私は家でコーヒーや塩分を適度に摂って、自律神経を少し目覚めさせた方が良かったのかもしれない。

 

食べている間に雨が降ってきたのでしばらく屋根の下に入り、この後の予定について話し合います。

 

午後は買い物と調理をします。

それも教会の!

って、どういうこと?

いやいや、私もカミッラとの付き合いは20年近くなるので、何をするのかよ~くわかっています。

オスロにはノルウェーカトリック界の総本山的な聖オラフ教会があるのですが、日曜日のミサの後には隣接する司教館にてカフェが開かれます。

そこでは信者が親睦を深める目的があるため、コーヒーやお菓子が安価で販売されますが、ここ数年は収益を教会に寄付する目的の方が意味合いが強くなっているようです。

まあ、その日のお茶菓子の準備をカトリック青年会のメンバーが買って出たので、お手伝いをしたい人は前日の午後4時に司教館に集合しようという呼びかけがあり、何故か洗礼すら受けていない私もオスロカトリック青年会のメンバーになっているらしいので、お手伝いに向うということです。

日本風に言い換えると、“町内会の祭で売る焼きそばと水あめを用意する”みたいな感じかな?

翌日はペンテコステなので、教会のミサにいつもより多くの人が訪れるのが予想されます。

カミッラはピラフとスムージーを作るらしく、材料調達にオスロ中央駅近くにあるムスリム系のスーパーへ行くらしく、私も行くはめに・・・

そして、あんたやっぱりバカだったのね?

って言いたくなるような量の食品を買い込み、教会横にある司教館に待ち合わせの時間より一時間以上も早く着いてしまったので、入り口で途方に暮れてしまった。

 

司教館の台所、近年リフォームしたのでとってもキレイ。

f:id:monken:20190708022924j:plain

ケールやホウレンソウなどはスムージーに使うので翌日までは出番はない。

ここで調理に加わるのは発起人であるポーランド人のマルティンとトゥルーダの二人だけ。二人ともスーパーで売っているケーキミックスを焼いてアイシングなどで飾り付けをするのみで、気合いが入りまくっているのはカミッラだけの模様。

 

下の写真を見ると、手前の銀のトレー以外はカミッラが買ってきたものなので、どれだけメガ経費なったか気になるところです。

教会のボランティア活動の経理担当が来てカミッラと言い合いになっていた。

巻き込まれたくないので、トイレに行くふりをしてしばらく姿をくらますことにした。

f:id:monken:20190708010509j:plain

銀のトレーに乗っているのは数か月前から売れ残っているらしい冷凍保存してあったスウィーツたち。

 

よく見ると飾りがジングルベルだ。

f:id:monken:20190708010533j:plain

 

更に、経理担当のイザベラはケーキやワッフルと一緒にホットドックを売るなど計画していたらしく、スープなどのホットディッシュにまで手を延ばすつもりはなかったため、予算のやりくりを心配しているのが手に取るように分かる。

そういうノルウェー語だけ分かるので、知らないフリして陽気に振舞えない。

 

ソーセージとジャガイモ入りの薄焼きパン

f:id:monken:20190708010558j:plain

 

カミッラは一番大きな鍋でお米を炊き始め、その横で油と紫玉ねぎ、にんにく、ニンジンを入れて炒めずにパスタ用のトマトソースを2,3リットル投入して火を点けていた。

 

一体何ができるかお楽しみって言っちゃう?