オイシイ冬野菜の季節がやってきました~。
主に南イタリアで食べられているフリアリエッリです。
日本では千葉以外ではあまり見られない菜の花の花のつぼみと
柔らかい葉っぱの部分をいただく、苦みがたまらないオイシイ野菜。
実家でも、もちろん食卓に上がっていた菜の花ですが
お浸しにして食べられます。
しかもうちの母がカミッラ並に野菜に火を通すことを嫌がるので、
子供心に青臭くて固くて、見なかったことにしたいメニューでした。
それが!
油とニンニクで炒め煮にしただけで、天国の味ともいえるような
味の濃いオイシイ一品になります。
塩と小麦粉とイースト菌だけで練ったパンにはさんで
お弁当にする人も結構います。
多めの油で炒めるので、食べていると、油が口の端から垂れてくるくらいですが、
ナポリ料理の神髄はこってり油。
粗びき生ソーセージ、サルシッチャと一緒に料理されることが多く、
ピザのメニューにもあります。
この野菜を求めて、私は気温8度の小雨の中、
わざわざ市場まで、やせ我慢薄着で行ってきましたよ!
丁度店じまいの時間帯を狙って、売れ残りの野菜をごっそり(と言っても一キロ)
何と180円ほどで購入。
調子にのって、オレンジ3キロとスカローレという料理して食べるレタスみたいなやつを買って
全部で300円ほどの4キロちょいの野菜を抱えて帰ってきました。
野菜が安いと優越感を覚える。
あとでフリアリエッリを洗っていたら、雑草2,3本混じっていてちょっとだけ悲しかった。
一年ほど前に購入した“中世味”という本。
ジャガイモもトマトもない中世時代、イタリアでは何を食べていたかという内容。
面白そう!・・・ですが、実際は食品に関する哲学的な内容が大部分です。
肉食がご馳走になったのは中世時代の騎士文化から来ているとかで、
肉を食べないのは武器を奪われたようなものだったそうです。
キャベツ、ニンニク、玉ねぎ、豆が主な食材だったそうですが、
魚は海から自然発生している植物として考えられていたので、
海が近い修道院では、魚メニューもあったらしい。
ワイン、パン、チーズなど、人の手を加えて作り上げたものが
もてはやされ、ほぼ毎日開かれていた宴会シンポジウムで振舞われていたそうです。
上半身が牛、下半身が人間で生まれてしまった凶暴な息子、ミノタウロスを
決して外に出ないように設計された迷宮のような家に閉じ込め、
毎年子供を生贄としてささげていた村、そこへやって来たテセウスという若者が
生贄の代わりに迷宮へと入り、見事ミノタウロスをやっつけるという
ちょっとヤマタノオロチに似たお話ですが、
ミノタウロスは普段牛乳を食糧にしていたという記述が残っています。
一方、人はパンとチーズを食べます。
パンとチーズは人の手を加えなければ、食べることができませんが、
牛乳は牛さんが頑張って出してくれれば、獣でも食べることができます。
つまり、素材そのものを食べることは、人間としてみなされないというお話です。
だから!
肉食は粗野で、チーズは洗練された食べ物という思想の下、
古代では得意顔でベジタリアンライフを送ることができたようです。
今は変人扱いされて肩身が狭いのにな・・・。
全然関係ありませんが、以前、この神話みたいな夢を見ました。
複雑な家の中で、ヨハンネスが出口を探していたので、
私が案内していると、カミッラが出てきて“帰るな~”と引き止めます。
帰った方がいいだろうと無視して出口へ連れて行きますが
カミッラが邪魔し続けます、その片手には牛乳パックが!
やたらと牛乳を飲むカミッラに、以前ミノタウロスか?と疑問を抱いていた影響でしょう。
ノルウェーのおもてなし伝統料理
ついでのついでに、今日、ノルウェーの食卓という
ちょっと面白い記事をみつけたので、少しだけおすそ分け。
上の料理はキャベツと羊肉をクタクタに煮込んだフォーリコール(F?rik?l)
当時はまだ肉食を少なからずしていたので、
普段料理を全くしないカミッラママが作ってくれました。
キャベツのとろとろ感がとってもおいしい、クタクタ野菜好きの私には
体の温まるメニューとしてとてもありがたかったです。
ノルウェーでは朝からたっぷり食べるので有名ですが、
スライスしたパン、数種類のチーズ、魚の缶詰、シリアル、ヨーグルト、
コーヒー、ジュースなどなど、カミッラは更にポーリッジまで食べます。
昼食はパンとチーズ、ペーストなどを持って行ってお弁当にしているそうです。
昼食を食べない地方も存在するらしく、その地方では2時から4時の間に
夕食を摂るらしいですが、イタリアだったら、普通に昼食たいむだ。
夕食が一日のメインになるらしく、カミッラ宅ではパパの帰宅が午後4時なので
その時間に合わせて、ママがジャガイモとソーセージを茹で始めます。
ここでやっと調理をしたものが食卓に上がるらしく、
上のヒツジとキャベツ煮込みみたいなものが食べられるそうです。
更に!その後、7時から8時ごろに更にパンにチーズやバターを塗って
空腹を落ち着けるのだそうです。
・・・イタリアの食文化と遠いところにある。
ナポリでは朝食と言ったら、コーヒーのみ!
10時ごろにおやつとして、クロワッサンを食べ、2時に昼食でパスタ、肉料理、野菜とメインの食事を。
夕食は9時ごろ、小腹がすいても間食しません!
・・・そういうわけで、私の食生活は古代人にはすこぶるイケている。