Ålesund(オーレスン/オールセン)から見えるフィヨルドの向こう側。
西ノルウェーの中部にあるオーレスンという街に行くことを決めた。
この地方にはバスで行ける考古学ポイントがあるため、
ずっと行きたいと思っていた地方で、
高いバス代を払ってでも行きたくてたまらなかった土地。
エンリコ君曰く、ベルゲンは観光のために作られたニセモノタウン、
オーレスンは人の住むリアルな街並みで、ノルウェーで一番きれいだとか。
実際、私も何度も腰を抜かすほど感動した、素敵な街。
ユーゲンスタイルメインストリート、時刻はこれでも通勤ラッシュ時
奥に遊歩道があって、丘の上には展望台がある、
かつては城砦として使われていたらしく、スカンセンと呼ばれている。
この街はオスロからバスで10時間、
カミッラは慢性的な金欠病で付いて来れなかったので、
オスロのバス乗り場まで見送りに来てくれた。
おせっかいにも他の乗客に私の面倒を頼み、夜の10時半きっちり出発。
正直なところ、一人旅をノルウェーでするのは初めてだったので心細かった。
真っ暗な道をひたすら走り、翌朝到着、雨が降っていた。
氷点下だったオスロと違って生ぬるい空気を感じつつ、
街を歩き出したのだけど、この街の建築様式より何より
人が少ない上、英語に不慣れな人たちが多いのが印象的だった。
ハウス名作劇場の眺め
雨が強くなってきたので傘を買いに大型ショッピングモール(2階建て)へ、
私と少数の店員さんしかいない。
しかも傘に不具合があったので交換を頼むが、店員さんは英語話者ではない。
新品の傘を差して街の教会見物に行くとお葬式の最中だった、
教会の敷地内にお墓があるという、中世前期からの伝統を続けていられるのは
土地があるから、どかされずに済んだのだろう。
今回の目的はオーレスン近くのギスケ島教会を訪問すること。
ヘタクソなノルウェー語を駆使して何とか辿り着いたギスケ島
赤毛の運転手さんに帰りのバスを確認するが、
私の英語が妙に遠まわし表現なのか、イタリア文法英語なせいか、
ノルウェー語の単語を使ったほうが理解してくれる、
この街に数時間いただけで、"待つ"と"停留所"と"時間"という単語を
しっかり覚えさせられた、ナポリでイタリア語を覚えるときと同じメソドで
私にはぴったりの外国語習得法(アホでもできます)。
夢にまで見た教会。
12世紀建立、当時は北欧土着信仰が多かったので、
こんな片田舎に立派なプライベート礼拝堂を建てた権力者と
王族の関係が気になるところです。
今になって探すとそういう記述を見るけることができません。
どっちにしろ、冬季は日曜以外閉館中。
この島に来たとき、教会見物に来たはずなのに、
目の前に広がる景色に涙が勝手に出てくるほど感動してしまった。
脳みそのチャンネルが合ってしまったのかな?
天国のイメージと限りなく近いこの風景、戻ってくれなくなりそう。
バス停、本当にここで待ってていいの?
私がお世話になった
とにかく古くて、ロッカーもない。
防犯に欠けるが、
ここのドミトリーに連泊する人は
あまりいないとも思われる。
ちなみにシャワーは男女共用、
この日は私は一人だったけど、
シーズン時には隣で素敵な男性がシャワーを浴びているかもしれません、覗いたりしないように
私が泊まった12人部屋。
3段ベッドが4つあり、
半地下になっている。
この日の宿泊者は私のみ、
ドミトリー料金で大部屋を独り占めできてちょっと嬉しい。
でも真っ暗なお部屋が怖くて
よく眠れなかった。
台所はかなり不衛生。
冷蔵庫に食べ物が入っていたので
他にも宿泊客がいるのかしら?
翌朝、私一人だけのために朝食ブッフェが用意されていた。
朝はコーヒーだけの私にはブッフェを朝食に出されると
沢山食べられないから、ちょっともったいない。
受付のお姉さんからお行儀の良い旅行者と妙におせっかいを焼いてもらったりして
(イタリア語で話している私を見たら追い出しにかかると思うけど)
ホステルを後にし、ベルゲン行きのバスの時間まで海辺を散歩。
歴史的にも興味が尽きないこの街、20世紀初頭の火災がなかったら、
文書館に辞書持参で行ったのに!
というのも、中世にノルマンディ公国を築いたロロはこの町出身説が有力で、
偶然なことに、訪問から二年後、私が恋するノルマン人もこの街出身だったりして・・・。
ドメニコ修道会のアイドルブラザー、ハラムもこの街の人です。
ハラム修道士の自伝本→
元プロテスタントの牧師をしていたハラムが
修道士としてドメニコ修道院に勤めることになってからの
日常生活と神との対話についての記述が多く、
あまり以前のプライベート生活については触れていない模様。
一番気になるところが抜けています(カミッラの話より)
そういうわけで私のデスクトップはKOCのベルゲンショットから
↓こちらになりました。
ハリーポッターをデスクトップにするほど、私はダニエル・ラドクリフに入れ込んでいません。
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