ナポリの小枝とノルウェーの切り株

ノルウェー、ヴィーガン、猫とおそ松さん

お料理は楽しく!

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ノルウェーからナポリ、一ヶ月以上不在にしたいた自宅に戻ると、
水道料金の未検針分請求がまたしても届いていた。
(ついでに今回はガス代と電話料金までセットでお届けだった)
 
数年前に同じようなことがあり、2週間を5ユーロで乗り切ったことを覚えているが、
今回は当てにしていたバイトも入らずに、
5ユーロすらない状態になってしまったので、
カルメンアパートに居座ることに。
 
カルメンも失業中なので、あまり迷惑はかけたくなかったが、
日曜日にお友達を招待して豪華な昼食を作っていたので、
食べ物に関しては少々余裕がありそうだ。
 
カメラを持っていかなかったので、写真をお見せすることはできないが、
メニューはこの通り。
 
前菜
フォッカッチャのムール貝のせ
イカとズッキーニのバルサミコ和え
 
一皿目
キノコとリコッタのクレープ
 
メイン
鮭のソテーマッシュルームソース添え
 
チーズの盛り合わせ
水牛の半熟成チーズ、ベッレー、ペコリーノ、シチニャーノの山羊チーズ、
カチャカバッロ・イッポドーリコ、修道士のプロボローネ
 
デザート
ワイルドベリークリームのビニエ(シュークリーム)
 
以上・・・勿論どの皿も大盛り、ここにアンコウソースのパスタを
加えようとしていたと言うから、南の飽食は恐ろしい。
メインのキノコソースのおかげで
皆が食べているときに一人で次のお料理を待たずに済んだ。
 
お客さんに招待したのは同じ建物に住むおば様、
とても興味深い人生を送っている人なので、別の機会に紹介できたらいいな。
 
 
さて、カルメンアパートから戻ってきた私は、
少々の小銭で、挑戦してみたかったパンとシナモンロールを作ってみることに。
 
 
 
ノルウェーから持ってきた全粉粉とひまわりの種がある。
こういうパンを作りつもりだった↓
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ノルウェーで食べたくない病の私が唯一口に入れたシナモンロール
お勉強の合間の砂糖摂取にどうかと、こういうものを作るつもりだった↓
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・・・両方とも見事に失敗。
 
パンもシナモンロールも発酵時間が足らなかった上、
十分焼けたと判断したパン、中が生焼けだった。
シナモンロールは反対に焼きすぎて、硬いクッキーのようなものに。
 
パンにいたっては重たい小麦粉をわざわざノルウェーから持ってきたのに
虫が湧いていたので、仕方なくいつもの小麦粉で作らざるを得なかった。
 
パンを仕込んでいる最中、同居人のレーラがやって来て、アパートを明け渡すと告白してきた。
事情が入り組んでいるので、簡単に説明すると、
私達は同居しているイタリア人女性の特権により、
アパートを追い出される危険が付いて回っているということだ。
 
そんな話を聞いて家主に電話で事情(文句)を説明していると、
パン生地発酵時間をすっかり忘れ、そのままオーブンに突っ込んでしまった。
 
作り直しをしたいところだが、今週は電気代の請求が来た為に
私に残った現金は5ユーロ。
ナポリ行きチケットは4ユーロ、
いざというときの選択肢を失くしたくないので、失敗パンで空腹に耐えることになった。
 
そういえば、カルメン宅に食べにきたお客さんに、
金欠病の話をしたところ、こんなことを言われた。
 
"Farai una settimana di passione!"
(情熱の一週間になりそうね!)
 
初代キリスト教期の聖人達は空腹や生命危機に身をさらして
神との対話を試みた、つまり、食べられることの有り難味を感じなさいということだ。
 
・・・偏食で給食を良く残したからね、そのしわ寄せかな?
失敗したとはいえ、パンらしきものがあって良かった・・・。
 
皆さん、楽しいゴールデンウィークを送ってください・・・。
私の情熱一週間はあともう少し続きそうです。
 
おまけ・アントニオの頂き物。復活祭の挨拶代わりに糖尿病猫の飼い主さんが持ってきたもの。
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カラフルなアルミに包まれた卵型チョコ、右上はナポリの復活祭ケーキ、パスティエラ。
右端はラードたっぷりの惣菜パン、カサティエッロ、手前はソフトクッキー。
こちらの惣菜パン、生焼けだったそうです、息子が自殺未遂しているから
色々な想いをめぐらせながら、焼き時間を間違えたんだろうな・・・。