キングス・オブ・コンビニエンスのお二人のアーティスト写真から・・・、
ベルゲンルックの眼鏡くんとオリーブ少女のアイリック。
以前にも書いた通り、彼らの出身地、ベルゲンにはそのその地域特有のルックがあることを話したが、今回は写真を交えてもう少し細かく説明してみようと思う。
どこの都市でも2番目にランクされる街というのは3人兄弟の真ん中のように、
多少の個性で主張する傾向が見られるのだが、こちらも例外ではない。
注目すべきはそのサイズである、丈が短いのにお気づきだろうか?
195cmという長身の彼、あまりの痩せ型に小さいサイズを着用しているようだ、この上着、隣に写るアイリックには腕を通すことすらできないであろう。
彼の個性ともいえる眼鏡のフレームもヨーロッパで流行のごつい黒縁でなく、レンズの大きいオレンジ色のセルロイド、耳に掛ける部分はアルミで装飾されている。
アイリック(左)のコートも黒が主流のイタリア男子が多い中、とても新鮮な色でコーディネイトしている。
アーランド君の好きなカーディガンファッション。
親父臭いアイテムの着こなしはある意味小山田圭吾(参照1スタイルカウンシルの写真右下)に近いセンスを感じる。
体脂肪率0.1%の彼、ボリュームを作ろうとしているもかも・・。
隣のアイリックがまた、スタイル・カウンシルチックな変態トレンチコートきてるから・・・。シャツにジップのカーディガン、トレンチ・・・脱ぎ着のしやすさを追求!
雨が降ったり止んだりの土地ではこのような着方で健康維持すべし、
頑張ってフレンチルックしてはいけません!風邪引きます。
アイリックの大好きなVネックTシャツ、これ着てるときの彼は何か必要以上にマッチョでサッカー選手みたいだ。
なんか顔の表情も筋肉マンに出てくる知性の神とテリーマンの間みたいで
加地君おしゃれも半減だ。
アーランドのGジャン、北欧でよく見る色素の薄い人専用色、
イタリアではあまりお目にかかれないのは彼らの白いスニーカーである。
イタリアのスニーカーはスポーツ用とおしゃれ用に別れていて、通学のはいてくるのはもっぱら運動用だが、汚れに敏感なのでいつもピカピカか、黒いものを履いてくる傾向にある。
この写真ではあまり分からないが、アーランドの靴はいつも履き潰されているのがわかる。
下に着ているシャツと靴下の色はあわせたのだろうか?
彼は確信犯おしゃれだと思う。
逆に私の好きなボーダーセーター着用のアーランド、彼らのメイクさんってやっぱりスタイル・カウンシル(参照1)のファンなんじゃあないかな?20年前だったら白いズボン履かせたと思うけど、このルックは"マリンルック2009"といえよう
共産カット?
ズボンの丈がいつも短いのも痩せすぎだからだ。
でも、彼っていい被写体だなあ・・・。
この二人のバンドはアートワークやライブ活動を含めて、
"いい子ちゃんバンド"要素が大きいのか、服の着こなしがあまりにも優等生である。
ポール・ウェラーの痩せ具合とボーダーシャツ&白ズボンもマリンルックがとっても素敵だったが、面白おかしいのは意識していなかったと思われる。フリッパーズギターもスタイル面を含めて影響を受けている。小山田君がベレー帽被っていた写真、素敵だったなあ・・・(↓)。
ボーダーニット着用、こういう優等生チックな服はドイツユニットの方では着ないだろうと思ったら着ていた。
北欧に行くと普通にボーダー着てるボーイズたちがいるからうれしい。
ノルウェー国営放送での彼らのインタビューでも
スカンジナビアンH&Mで買いました的なチェックのシャツ着てたが、注目すべきは彼のスイートな振る舞いである。
フランス文化会館の図書館司書がそんな感じのスイートな男の子だったが、その後、彼氏がいることが発覚したっけ・・。
まあ、どのインタビューや映像を見ても、本当に音楽が好きなんだなと思う、人間は何かに打ち込む姿が美しい。
そんなにスイートだったら、フィヨルドにけり落としたい願望が目覚めてしまう。
一瞬、カジヒデキ(参照2)なアイリックと誰か捨ててくれな
間抜け面アーランド。
アイリックは話し方や振る舞いが礼儀正しい、こういう面を含めてトーレ・ヨハンセン曰く"今まであった人の中で一番礼儀正しい"加地君とダブってしまうのか?
しかも彼は前バンドSkogとアーランドを抜いた現バンドKommodeにてベースを弾いている、低音好き?
人柄の良さとお行儀の良さも彼の売りの一つ、
フランス好きでアートワークは、
50-60年代フレンチビニールを意識しているものの、
おしゃれだけで音楽を聴くのは難しい。
私の大好きなFailureのビデオから
窓の大きなノルウェー住宅に木の床、
遠くに見える山、ベルゲンの美しいビデオにも一瞬、加地君なアイリック。
シャツの着方がすごく90年代前半の
小山田圭吾、アップになると目が青いのが
わかるのだが、ハンサムでないもの分かる。
以前か書いたとおり、彼はその名のごとく、
身だしなみハンサムさんである。
筋肉はいつ付けたんだろう?
このころの彼はまだ痩せ型に見える。
イタリアの番組に出演の際、アイリックにばかりかまう司会者、
サブリナ・サレルノのアホ賛歌まで歌ったのに相手にされないアーランド。
イタリアという国は見た目以外では何も勝負できない悲しい国である。
この番組ではすっかり、スタイルとなっているアーランドの靴下の色が
ちぐはぐなのを指摘していたが、
図々しくて騒々しい親父コメディアンは、アイリックのズボンまでめくって彼の靴下の色までチェック、
なんと、彼も色違いの靴下を身につけてるではありませんか!
こちらはアーランドのドイツユニット
The whitest boy alive
珍しく眼鏡なしのアーランドとさえないメンバーの写真。
ブルーと赤毛ってこんなに相性良かったのね。
見て分かるように、こちらのバンドではなぜか原色Tシャツでマニフェスト、
彼らのCDアートワークが白黒だからか?
ビデオも本人達の出演なし、アニメーションとグラフィックものなのは
音に自信があるからかなあ?
正直なところ、私もこっちのバンドの方が好きかな?
彼らのアーティスト写真は皮肉がこもっているのか、ナチュラルなのか、
ゲルマン臭たっぷりな見た目が
また、興味をそそる。
以前、CDレビューした記事には
フィヨルドをバックにとった土木工事関係者Et貧乏大学生写真を載せたのだが、どう見ても図書館ですれ違いたくないオタクな理系男子なのになぜか、ちょっと肉体派気取りなのはなぜ?
脱いい子ちゃん宣言なのかな?
しかし、このメンバー、30過ぎで出合った割りにはなんか高校時代からのSmithsファン友達って雰囲気を感じる。
メンバーのプロフィールを知らないのでなんともいえないけど・・・。
青いTシャツのアーランド、キングス・オブ・・・では
アイリックのコードカラーとなっていたが。
しかし、この
"サトウキビ畑の季節労働者"的な写真はどういう
アイデアからこういう
コンプセントを思い浮かべたのだろう・・・、
サイフリートみたいなドラムの眼鏡、この写りってば
ベースの男臭い奴なんてオアシスのノエルだし。
一瞬、かわいげな写真。
一瞬本当に一瞬だけ・・・、
彼らのセンスって
岡田あーみんの漫画の世界を背負っている。
左から
喫茶店ベルリンのマスター
そこに入り浸る地元の暴走族のメンバー
登校拒否で現実逃避に"アンパン"に手を出して精神薄弱な裏問題児
喫茶店ベルリンでいつも花束もって鼻歌歌っている出社拒否のサラリーマン。
そういう映画の舞台挨拶ですっていってもおかしくない。
しかし、ドラムの金髪、人間嫌いそう・・・。
この写真も相当な突っ込みが入れられそうだ。
どつき漫才やってる二人を挟んで、
今度は朝の4時から中だね発酵パンを焼くパン屋のおじさんと立ちくらみの低血圧男子。暴れはっちゃくって言葉が浮かんだ。
アーランドのこのバンドでの役割は
しっかりお兄さん役なのかな?
歌い終わるとギター置いて踊りだすスタイルはアイリックとじゃあ盛り上がらない、あのめちゃくちゃダンスは私も部屋で一人になるとよく始めてしまう。
ライブに行きたいなあ・・・。
アーランドとは聴いていた音楽がかぶるので、憧れて似たスタイルで歌ったりするのかしら?とも思う。
一番書きたかったのはビデオMisreadのアーランドが原色のTシャツに原色のパーカー羽織って、その上にまた原色の上着を重ねて着ているのがすごくベルゲンしていて感動したこと。
原色といっても、色の濃い服のことで、地中海人が着るような色彩ではない。
そのニュアンスはここで紹介した写真で分かっていただけたと思う。
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