ナポリの小枝とノルウェーの切り株

ノルウェー、ヴィーガン、猫とおそ松さん

続アイリック・棒、素敵なほうの彼

はじめに・・・・
  
私の無い脳みその中をずーっと流れ続けている音楽が
こちらの一曲。
御フランスのベルサイユ出身4人組、
左端、ボーカルの変態臭さが妙にセクシーで悪の魅力。
70年代の少女マンガに出てくる不良みたい。イメージ 1
服の着こなしに不潔そうな金髪、
とっても魅力的です。
 
You can't blame it on anybody
 
こちらの曲はちょっと90年代アイドルチックな曲調と
皮肉な素直な歌詞が今の感覚にぴったり・・・というか、
命がけ安売り王(KOC)コンサートの後、未知なるアーランドと遭遇して
彼に"イタリア語話すの?"って言われてからずっと頭の中を流れている。
 
それはこの歌に含まれるリーリックにある。
 
"わかんないよ、それ、イタリア語だね"
 
という部分の歌詞がこびりついて離れない。
 
 
最初にこんなこと書いておいて、私が今回記事にしたかったのは
キングス・オブ・コンビニエンス、素敵な方の彼、アイリックのこと。
 
ファンの皆さんには申し訳ないが、私はライブ後、観客席に現れた彼と一言交わすことが出来た。
そのときに感じたことを少々・・・・。
 
最近の傾向は知らないが、90年代の日本のインディーバンドは
ファンが居てこその存在であるにも関わらず、一体何様のような態度をとっていたことを覚えている。
サインをしていたらラチがあかない、写真もお断りなど、かなりやな奴が多かった気がする。
それではアイリックはどうだろう・・・、ファンの最後の一人が帰るまで付き合い続けて、
それも一人一人に対してとても丁寧に接していたではないか。
 
イメージ 2
 
素敵な方の彼、アイリック・棒と引き立て役のベルゲンの建築家たち
 
こっちが素敵でない方の彼イメージ 3
 
彼に集るファンの端で、ある男の子が独り言、
 
"アイリックともう一人、赤毛の名前なんだっけ?"
 
アーランドの名前を知らない?けしからん!
と、図々しく渇を入れ、ノルウェー語のとっさの一言を教える。
 
この子、相当感動したのか、自分の番が終わるとアイリックに私を紹介し始めた。
 
"この人、あなたたちの大ファンな上、ノルウェー語が話せるんです。"
 
・・・私は上着の襟を立てて聞かなかったことにして逃げた。
おチビちゃんの南イタリア人の間に隠れることは出来ず、
仕方なく、アイリックと写真を撮ってさっさと急ぎ足でその場を離れたのだが、
素敵な彼の方から質問を受ける。
 
"君、どちらからいらっしゃったの?"
 
"日本です。"
 
"何でノルウェー語勉強してるの?"
 
"ノルウェーの大学で勉強するためです。"
 
"何処の大学?"
 
"ベルゲン・・・いや、バルゲン・・・"
 
ノルウェー語ではベルゲンの発音はバルゲンになるので言い換えた。
 
そしていきなり、
 
"ワタシノ、ナマエハ、アイリック、デス"
と日本語で言った!
 
返す言葉のなくなった私はいきなり婆さん譲りのナポリ姉ちゃんモードに入り、
 
"すっげー、あんた日本語話せるじゃん、やったねいい男!はい、写真ありがと、じゃあね!"
など、イタリア語で言ってしまった。
 
台無しだ・・・周りはドリフの大爆笑だよ・・・
せっかく内気な日本人してたのに・・・。
 
他にも待っているファンが居たので、アイリックもお疲れだろうと
その場を去ろうとしたとき、また呼び止められた・・・、
 
奴は感情の高ぶったファンに抱き疲れていたが、(ヒステリーの一種?)
 
"ワタシハ、ノルウェージンデス"と握手を求められた。
 
本題はここから。
 
彼の関節鳴らし握手から流れる変なエネルギー・・・(その後腱鞘炎になるほどキツクつかまれた、ストレス?)
私はサイコメトラーエイジではないが、彼のライブに対する本音が聞こえてきた。
 
なんとなく、デスクワークの方が向いていて、スタジオに篭って曲を作るのは好きだけど、
ライブはちょっと苦手な感じがした。
ライブが好きなのはアーランド君だもんね、お付き合いなのかなあ?
2重3重と持つ仕事も、家庭も、友情も全部、全部うまく行きたい完ぺき主義が
彼の努力(無理)によって実現している感じを受けた。
彼の本業は心理学者である、自分のことは良く見えないものだよね。
 
ただの思い違いだったらいいけど、この人、相当人に気を使うように見える、
人気商売とはいえ、別に他の良い仕事に就職している上、未来のベルゲン市長候補なのに。
そう思うと、見た目が素敵じゃなくても、自分に正直に生きているアーランドは幸せ一杯の天中殺。
 
近くで見て、その様子を見てみると、この二人に抱いていたイメージ妄想は
まんざらでも無さそう。
 
以前こんな事書かれていたなんて思いもしないだろうに、
書いた後で、申し訳ないなぁ・・・。
 
以前の記事:アイリック・棒素敵な方の彼パート1
 
そんな遠い人の心理分析はいいとして、
こんなシュチュエーションに一番喜んでくれたのはその場に居た、
私をアイリックに紹介してくれた男の子だった。
"サンティッシマ・マドンナ、ジェズークリスト・エシステ!!!(聖なる母、マリア、キリストは存在する!!!)"
を繰り返す脳みその煮えきった無神論者の自分。
この言葉は私が3月のベルゲン旅行で感動したときに口から出た言葉だった。
 
ベルゲン・ブリーズはきちんともらっていたのね。
この食欲の無さはアイリックから受けたベルゲン菌が原因かも?
トイレに行った後、ちゃんと手を洗ってきたのかしら?
 
私は洗ってなかったよ、ライブ会場のトイレ、水道無かったからね