ナポリの小枝とノルウェーの切り株

ノルウェー、ヴィーガン、猫とおそ松さん

ナポリの食文化

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イタリア料理ファンなら、ナポリの美食文化をご存知の方も多いだろう。
しかし、ここで紹介するのナポリの料理ではなく、
ナポリにおける外国料理についてだ。

ここ数年で外国料理のレストランが増えたとはいえ、
他の都市に比べて格段に少ない。
歴史的に複雑な文化が交差するというのに
食べ物に関しては閉鎖的なのか、
北イタリアの料理も受け入れがたいようだ。

そんな土地でも
日本食は弁護士、建築家やお医者さんには大人気、
彼らにとって、刺身や照り焼き風味の料理を食すことは
一つのステータスのようだ、簡単に言うとおしゃれ。

健康食品と思っている人も多い、
日本食品を扱っているのはオーガニック専門店だからだ。
輸入先はほとんどがドイツのデュッセルドルフなんだけど。

近年、そういう傾向を読んで
中国人経営の日本料理店が増えてきた。
一皿の金額が高めで、量は極端に少ないらしい。
小鉢にプチトマトが二つ、切ってあるだけなのに
値段は4ユーロと高め。
日本語表記のメニューも怪しい。
わにの海苔巻きというものがあった。
イタリア語ではアボガド・ロールになってたけど。

逆に低所得層の方には理解しがたいようだ。
巻き寿司に海苔をはがして食べられたことがある。
海草を食べ物と思っていないらしい。

ナポリのスナック、ゼッポラという
揚げ物はわかめ入りなんどけど(2枚目の写真、丸いやつです)、
それとは別か?

味見してくれるならまだいい傾向で、
気持ち悪いと食べてくれない人も多い、
こういう人は日本は衛星条件が悪い国で
ねずみとか猫を食べると思っている。

そもそも、こちらでは未だに日本の位置づけが変なところにある。

例えば、日本はアメリカの植民地だと思っているとか、
日本が地理的にカルフォルニア沖の島だとか、
EUに加盟していて、通貨もユーロだとか・・・、
お金持ちの国ってイメージが強いんだろう。

なのに何で衛星条件が悪いと思っているのか・・?
ついでにイタリアの北東部では、作物が取れないときは
猫を食べていたという隠したい過去があるそうだ。

中華料理店は多い、行くのは大学生がほとんど、
家族連れは見たことが無い。
ついでに中華料理店で客として来る中国人も
一度も見たことがない。
この話はイタリア人を相当怖がらせる。
ついでに、中華レストランについて回る、イタリアの都市伝説をひとつ。

"中華レストランが安い理由。
イタリア在住の中国人は年々増え続けているが、
彼らが葬式を出すところは一度も見たことが無い。"

つまり、死んだ仲間の肉を振舞っているから、
肉の材料費が浮いている、ということだ。
他にも、”中国人が店を開いてから周辺の野良猫が消えた”など、
変な都市伝説がある。


悲しいのはインド料理店がないことだ。
昔一軒見かけたけどすぐに潰れた。

割と受け入れられている外国料理はギリシャ料理
ナポリの小道にあるギリシャ料理店は、ピタギロスが売りだ。
ピタのなかにトマトとヨーグルトソース、まわして焼いた豚肉、
揚げ芋が入っていておいしい。

ナポリ中央駅周辺にはいくつかの外国籍食品店が見られる。
中国人のスーパーではしょうがやインスタントラーメンが買える、
出前一丁のチキン味とか怪しげなものも扱ってるのだが、
本物か?
こういうところにはイタリア人の姿はありません。

マクドナルドは2件ほど潰れた。

大学の知り合いにマクドナルドを薦められたことがある。
”あなたは日本人だからマクドナルドに行ったことはないだろう”
と、言われた。
この人、”並んで注文して、すぐに出てくる”というシステムに
驚き、”やわらかすぎる甘ったるいパンに薄っぺらい肉が挟まっている”
という発想に相当感銘を受けたらしい。

それくらい、アメリカのフランチャイズ系ファーストフードは浸透していない。

道端でピザやライスコロッケつまんでたら、
マクドナルドは単価が高めで、ボリュームに欠けるかもしれない。