ノルウェーに行った時期が復活祭シーズンだったので、
カトリック教会の活動ばっかりだったんですが、
修道士さんたちとのラブリーメモリーばっかり語ると
異端審問にかけられるので、今回は一人旅したオーレスンの記事を。
前回、オーレスンってどこだ?
と思った方も多いと思うので地図を。
つまり、ベルゲンとトロンハイムの間にある街で
フィヨルドの先の入り組んだ出入り口にあたる場所にあるので
拡大すると何が何だかわかりません。
華やかすぎる・・・。
私の目的はオーレスンの街よりもこっち。
この灯台に着くまで、バスを使っていきます。
オーレスン(?lesund)沖に浮かぶ島にあります。
オレンジ色の点の一番左にある、God?ya(ゴッドオヤ)の先端にあります。
青い線がバスルートですが、今回は赤い円で乗換があったのに
バスのアナウンスが分からず、乗り続けていたら、
緑の線のルートでVigra(ヴィグラ)という島を一周してしまい、
終点まで行ってしまいました。
ヴィグラには、空港があるんですが、
滑走路らしき場所を見かけたときは、遠回りしているのだとのんきに構えていたら、
島の先端部分らしきところで降ろされ、
次のバスで乗換地点まで戻ることを指示。
迷子は慣れているとはいえ、こんな何もないところで一人・・・
と、思っていたら!
ババア発見!!
どこに行っても、相手にしてくれるのはお年寄りなので、
いろいろ話かけてみました。
ここで自分の傲慢に気が付きます。
オーレスン地方では、英語を話すことは当たり前ではない。
そして、この地方には二・ノシュクという標準語でない方言が
どうどうと言語して成り立っている。
婆さんたちのノルウェー語はイントネーションがきつくって
全然わかりません!
運よく、バスはすぐに来て、乗換地点まで乗せてもらいます。
私の持っていた切符は既に時間切れで無効になっていますが
運転手は快く乗せてくださり、妙に微笑んでいたのが印象的。
無事に乗換地点までついて、待合室で休憩。
昨晩、部屋をシェアしたアメリカ人からもらった
シリアルバーです。
私の好きなチョコミント風味で、ひとつでかなり満足感がありますが、
いろいろな栄養素が入っているのはいいけど、
体に悪くないか心配。
待合室で無料のトイレを借りて、数分後にはアールネス行のバスが来ました。
先ほどと同じく、バスの運転手に既に無効となった切符を見せて
事情を説明しようとしたところ、何も言わずに乗せてくださいましたが、
何やら、笑いをこらえている様子。
私の乗り間違えのうっかり具合がそんなにおかしいか?!
英語のアナウンスがないんだから、乗り間違えても仕方がないけど、
後ろからよ~く見ると、さっきのバスと同じ運転手。
“おめえ様、さっきから、同じこと一生懸命説明して、
うっかりしている癖に、ご苦労で丁寧な乗客だな。”
とか、思っていたんじゃ?
丁度、行ってきたというアメリカ人は
往復の移動時間もふくめて2時間もあれば十分と言っていたのに、
オーレスンを出発してから既に4時間も経っています。
やっぱり、ノルウェー語使って切符をかったのが間違えだったのだろうか、
英語だったら、観光客だと思って地域の情報をもっとわかりやすく説明してくれただろうに。
海底トンネルと岩山を削った長いトンネルを抜け、
やっと着いた終着駅アールネス。
漁村だそうですが、観光地とは思えないのんびりした雰囲気と
島を分断する大きな岩山があるので、ここだけ、岬にポッツリと家と小学校があるだけ。
灯台の先端が屋根の間から見えるので、それを目指して歩きます。
入口が見えてきました。
高台に建つ灯台です。
看板にはカフェやお土産もの屋の表示がありますが、
夏以外はすべてしまっている様子。
・・・ト、トイレに行きたくなったら、どうするんだろう?
乗換したバスの待合室で済ませてきたからいいけど、
そうでない人は、どうするべきか?
私は傾向と対策をしっかり練っているので、
そのインフォメーションは観光案内所できいてきましたよ~。
“トイレは民家のドアをノックして貸してもらえ!”
観光案内所の方からのメッセージです。
島の人は親切だから、心配するなと言っておりました。
北欧の木造建築が好きなんで、灯台の周りをぐるぐる、
西日で海のブルーと草地の緑がとってもきれいで、
大満足!
いろいろな角度から一通り写真を撮り終えたあと、
裏手のビーチに出てみました。
・・・私は言葉を失くしました。
岩山をバックに、白い砂浜が広がっています。
海藻が打ち上げられ、ブルーのグラデーションがきれいな海に
私の傲慢がボロボロと剥がれ落ちていく感覚を覚えました。
見ただけで感動してしまう風景に、
目にには涙が溜まってきました。
天国に一番近い風景?
皆が幸せに生きられる環境と人間の罪深さをつくづく感じ
膝が笑って、まともに歩けなくなりました。
ふと、我に返りバスの時刻表を見ると、
最終のバスが10分で出発です!
歩けない足を引きずり、バス停まで急いで戻ると、
今までの運転手さんと違う人が運転していました。
オーレスン市街に戻るまで、島の人が数メートルだけ乗せてくれと
バス賃を払わず乗っていく人たちに
ナポリのなれ合いを思い出したり、
島の人にトイレを借りろと言った
観光案内所の人の言葉もまんざらでもなさそうな様子に
嬉しい気分になって、
ホステルに戻ってきた私ですが、夕暮れ時のオーレスンを撮るため、
休憩のあとは、午後9時から展望台の地獄階段を登ることにしたのでした。
こんな風景を見てしまった後で、
私にどんな感動が待っているのでしょう?
そして、オバちゃん&オジさんは、
片言の外国人にとても優しい地方であることもよ~くわかりました。