ナポリの小枝とノルウェーの切り株

ノルウェー、ヴィーガン、猫とおそ松さん

英語とイタリア語と外国人

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サレルノの雨の朝、左側にカルメンの事務所が未来形設計したホテルが見える。
 
 
外国に住もうと思わない人は、理由のひとつに言語の壁があるかもしれない。
 
私は言葉が通じないことで不快な言葉を聞かなくて済むことも多いけど、
やっぱり好きな街に移るならその地域の言葉を話せるようになりたい。
そういうわけである程度以上は上達しない英語を駆使して
英語履歴書を書き、あるアメリカ系のIT企業に送ったみた(オフィスはフィンランド)。
 
英語話者の方々が読んだら大爆笑の記事なので、
寂しいときや自分に自信がなくなったときに読んでみて下さい。
 
 
履歴書をメールに添付して一週間後、
カミッラに頼んでおいたチェックが戻ってくると、
私の苦労はなんだったの?と自殺マニュアルに目を通したくなるほど
陥りがちな間違い英語を随分添削されていたので
その教訓記事を書きたい。
 
1、まず、意思を書くところから既にできていない。
求人の内容が翻訳やプログラムリサーチャー、その他とあったので
トイレ掃除でも良いですという気分(実際には翻訳又は他のポジション)で書いたのがまずかった。
イタリアでは、少なくとも南では私のような日本語話者には
地元の日本人コミュニティーから仕事が廻ってくるので、
履歴書やカバーレターは形式上だけのものが多い。
レストランや観光関係は履歴書すら渡す必要も無いが保障もない。
たとえ"妻が嫉妬しているから"という理由でもお給料はいただけなくなる。
 
 
2、文章全体に過去分詞を利用するという概念が全く欠如していること。
これは完璧に練習不足かな?
練習不足といえば、
Have とか Get の使いまわしイディオムも練習しないといけないかも、
イタリア語の場合はそれなりの単語がきちんと嵌るので
それの言葉を辞書で探すと古語的な表現になるのかもしれないな~、
言語学は取っていなかったのでその辺はちょっと断言できません。
 
例えば)
それなりにぴったり嵌る単語・・・
Put on は服ならVestirsiだし、上着,帽子や靴、アクセサリー類ならMettersi、
Take off だって服はSpogliaresi、それ以外はTogliersi、
暗記で十分覚えられる。
 
古語、文語?的な表現例)
"嬉しい"の表現は英語でGladだけど、伊英で調べるとContent
ちなみにノルウェー語にあるGladという言葉は使いようによっては
"好き好きす~"になるので注意(Jeg er glad i deg)。
その前に、いい辞書を買いましょう。
 
 
3、お給料のお話は希望やその仕事にあった金額を聞き出すのであって、
過去の自分の稼ぎを目安として手紙に添えるのは
話しが遠まわしになりすぎる。
 
以上カミッラの添削でした。
 
カミッラは母国語話者でもないし、英語で履歴書を書いたこともないけど、
英語の成績が最悪だった私より遥かに英語を熟知しているのでお願いした。
つまりイタリア人が陥りがちなミスをやってしまったわけです:-(
 
 
 
ヨーロッパ系言語が母語の人が泣くイタリア語(復讐ではない)
 
アメリカ人は基本的に間違ったイタリア語を使い通す傾向にある
有難うという言葉グラツィエ(Grazie)をグラッシアスとかグラッシーとか、言うので一人で笑ってたりするんですが、発音のつたない英語も理解してくれるので基本的に心が広いんだと思う。
 
フィンランド人とエストニアはインドヨーロッパ系の言語でないため、
基本的に外国語はちょっと大変みたい。
 
フィンランド語の発音は書いてある通りに読む、
だからイタリア語の発音は日本人並みに平坦になる。
例えば)友達を意味する単語Amicaを日本語で書くとアミーカになる
同様にフィンランド語ではAmiikaと書かなければ、"I"を伸ばすことをしない。
文字の一つ一つにアクセントがあり、ついでに疑問文の語尾上げもない。
 
さらには目的格には前置詞に当たる接尾辞がつくので、
メールなどでかなり理解不明な文章を送ってくることもあった。
極端な例としては)ナポリでピザを食べたという文をフィンランド語っぽくすると。
Ho mangiato una pizza a Napoli.
Ho mangiit pizza Napoli
Mangiitはフィンランド語の過去形活用をそのまま当てはめた
Pizzaaの一つ多いAは分格、NapoliaのAは場所を表す、つまりIn。
 
 
フランス人のびっくりイタリア語はあまりないが、
コーヒーをおごってくれたときに言われた言葉
Alla prossima volta mi pagerai!
直訳すると、"次回は私におごってね"だけど、
最後のPageraiという言葉はPagareの未来形で
意味合い的には"おごったんだから、それなりの代償は覚悟して!"
コーヒーおごってもらっただけで何だかすごく大変なお返しを用意しないといけないかも?という感じに受け取れます。
こればっかりはイタリア語とご近所さんにならないと難しいかも。
 
 
ドイツ人の問題は頭の固さ。
納得のいかないイタリア語表現に長々と説明を求め、
それについて追求してくる傾向にある。
 
 
 
私は実際にイタリアの語学学校に通ったことはない(大学の補修で取っていただけ)、
通っていた子が同居していたこともあったので、毎日届く学級通信のような世間話で
とりわけ問題ありだったのはイスラエルからいらっしゃるお坊ちゃん達。
イタリアの大学で医学を目指すために頑張っていても、
あまり上手になれない、人によっては初めての屈辱かもしれない。
学校の先生に文句を言ってやめていった子もいたとか。
確かにヨーロッパ系言語が母国語の人にあわせたカリキュラムじゃ
後れを取っている自分に焦りを感じるよな~。
 
 
 
KOCのフランス語曲、アイリックのフランス語が
いただけなかったので
英語が母国語のポール・ウェラーによるフランス語を!
曲の最後の方で聞けます。
ファイアーはフランス語でふらんめなのね。
 
 
 
Paris Match
The Style Council
 
 
他人のイタリア語にケチ付ける私ですが、イタリア語は余り上手ではありません、
文法など追求しないでください。
 
 
おまけの付けたし。
北ヨーロッパ人の方々、イタリア語の窮屈さについて
抗議することもあった。
例えば、"友達をお出掛けする"というとき、
イタリア語だったら出かけるお友達が一人なのか、複数なのか、
その性別が女の子なのか男の子なのかまでわかってしまう。
 
もう一つ、接続法という文法がある。
自分の意見を"~かもしれない"とか"~と思う"という表現をする文法で、
日本人にはあまり抵抗がないもの、
"現在形で代用できるから文法の意味がない"と
同じ講座のオランダ人たちが猛烈に抗議していたのも覚えている。
 
イタリア語の本でおススメは白崎容子先生の"イタリア語必修90日"です。
日本語話者でよかった~。