イタリア語で夜の鳥(Ucello di notte)は
夜に酔っ払って女の子を無責任に引っ掛けることをいいます。
残念ながら、私の”夜の鳥”は同じ意味を持ちませんが
着いて早々、疲れた脳みそを休める暇もなく、ナイトライフが待っていました。
昨日の記事のカラオケ大会の話です。
カミッラが住んでいるアパートのすぐ横にある学校の地下には
学生パブがあり、安い値段でビールが飲めます。
生ビールが日本の居酒屋と同じくらいの金額なので、
あまり雰囲気のあるパブではありませんが、
学生が静かにお酒を楽しめるようなところです。
水曜日のクイズ大会もここで行われ、
この日は珍しくカラオケ大会があり、スクリーンに歌詞が映し出され
さらし首というより、完全に無視されに歌声自慢が歌いに来ていました。
ディズニー映画のアラジン主題歌や最近の英語ヒット曲、
TOTOの“Arica”を歌っている人たちが数人。
あまりに盛り上がらないので、二人でしばらく拍手や声援を送って”サクラ”をしていました、
多分、歌っている人たちは”あいつら誰?”状態だったと思います。
見かねたカミッラが歌っている人の横で一緒に歌いますが
無視されている具合がお分かりいただけるでしょうか?
”カラオケは日本の文化だ~、なんか歌え!!”
と、宴会で部下にパワハラまがいな強要をする上司になったカミッラですが、
私には歌を歌ってはいけない呪いがかかっているので
頑なに断っていると、私の知っているノルウェー語の歌をエントリーしに行きました。
以前にもビデオを貼り付けたヤン・タイゲンの”オプティミスト”という
演歌っぽい歌で、ヒップポップやエルトン・ジョンのスウィートな曲ばかり
リクエストしていた若者には、確実の馬鹿にされそうな選曲に
”やばい”と思った私は、カミッラが遠くで人ごみにまぎれている間に
逃げることにしました。
”逃げるな~!!”
いつもだったら、気がつくまでしばらくかかるのに
今回はパブの出口でつかまってしまい
言い訳まがいに急にサッカーがしたくなったから失礼すると
断り文句を言うと、悪魔のように笑い出しました。
私も釣られて笑い、二日ほど眠っていなかったので
ここで、逃げる元気がなくなり担がれてパブに連れ戻されます。
やばいイントロが始まり、仕方なく歌い始めると
なんと!
今まで、無視されていたカラオケ大会が、急に盛り上がり
飛び込み参加をする人たちが出てきて、みんなで大合唱に!!
いい気になったカミッラが、今度はしっとり系の歌をか細い声で歌っていると
周りには無視されていますが、中近東オリジナルのお兄ちゃんが
飛び入り参加して、カミッラをくどき始めました。
ドリンクをおごるから何か注文しなさいといってくれましたが、
水しか飲みたくない私には、つまんない女扱いです。
皆さんもご一緒にいかが?
酔っ払ったおにいちゃんちゃんたちが、一緒に歌います。
最後にはかっこいい金髪の兄ちゃんから唇まで奪われそうになりますが、
なぜか!拒否する。
めったにないチャンスなのに・・・。
と、いうわけで、酔っ払いが撮ったへたくそな写真がこれ、
多分、この会場にいた皆さんは私たちが30過ぎのババアヤングだなんて
想像もしていなかったと思います。
盛り上がったのは私の選曲がよかったのだと思う。
イタリアでDJをするとしらけますが、ノルウェーだったらできるかもしれないと思いました。
本当はKings of convenience とか スミスを歌いたかったんだけどね・・・。
そして、翌日の晩も”夜の鳥”をする羽目になるんだけど、
それはかなり違った鳥さん活動でした。