ナポリの小枝とノルウェーの切り株

ノルウェー、ヴィーガン、猫とおそ松さん

猫力とホリブル・サンデー

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金曜日からカルメンナポリアパートに入り浸っていたのだが、
ナポリでの用事を済まして自宅に帰ろうとした矢先、
見てはいけないものを見てしまった。
 
猫ちゃんが赤ちゃんを産み落としてほったらかし・・・。
 
カルメンは実家に帰っていて不在だ、
私だって、冷凍食品を渡されていなかったら、アパートに戻らず直帰していたのに・・・。
 
とりあえず、クールな振りして電話で指示を仰ぐ。
 
カルメンは猫歴数十年のベテランであり、その上、婚約者のアントニオは獣医さんである。
 
そんな彼らからのミッション1は
 
"ティッシュで掴んで拾って、クッションを敷いた箱に入れる"
 
であった。
 
薄暗がりでよく見えなかったが、電気をつけてまじまじと見ると
血の付いた豚のような2匹の塊が・・・、
一匹はへその緒から繋がっている胎盤を引きずって歩いているし、
もう一匹は床のコンクリートが裂けているところにはまっている。
何とか拾い上げると胎盤がぶらーん・・・・。
 
ここでミッション2を実行。
 
"ティッシュで水分を拭きながらドライヤーで暖める"
 
しっとり冷たい2匹を暖めるのだが、胎盤が好きなのか
グロテスクな血の塊の上に乗っかりたがる。
体温を暖める障害になるため、カルメンに相談せずに切断。
昔読んだ獣医学部漫画"動物のお医者さん"を思い出しながら・・・。
へそから5cmほどのところをはさみで切る、血が出てきた。
 
親猫は尻尾に血が付いていた白猫、ルーシーと見た・・・・が、
子猫に興味なし?
知らん顔で暗がりに丸まっている。
 
ドライヤーを止めて、自分の手で暖め始めると今度は母乳を求めているでないか!
乾いた仔猫には2匹とも白猫のようだ、
しかし、昔エイリアンのイメージ書いた人って、
生まれたての猫まじまじ見た人なんじゃないかとさえ思うほど、
でっかいつり目と大き目の鼻の穴、足の動きも爪もこの世のものには見えないなあ・・・。
 
すぐに帰るといったカルメン、到着したのは3時間後・・・、
実家の猫の毛玉を切って、晩飯食ってきたそうだ。
 
私はこのグロテスクな塊二匹に半泣きしながら彼女の帰りを待った。
 
ルーシーは仔猫をほったらかしにする猫ではない、
アントニオが触診したところ、まだ2匹ほど、おなかの中にいるとのこと、
安心して産めるところを探していたようだ。
 
翌朝、残りの二匹も無事に生まれた。
 
母猫の下で眠っている4匹、産毛がきれいに毛づくろいされて、
ふわふわになっている、かわいいなあ・・・。