ナポリの小枝とノルウェーの切り株

ノルウェー、ヴィーガン、猫とおそ松さん

芸術トレンディーオスロ

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彫刻公園に行く途中、すっごいノルウェーっぽい看板発見。
“氷が割れるかも!”

オスロ訪問中のユールンに、私の方から提案したお散歩の行き先は
エッケベルグというオスロ東側にある丘で
ここ数年、ハイキングコースとして人気のあるスポットなんですが、
カミッラは乗り気でない。

何故かと言えば、興味のない現代アートの展示と
大嫌いなムンク縁の地ということと
ハイキングコースの中でもかなり整備されているので
めちゃくちゃな山道好きなカミッラには、
頼まれて仕方なく行くような場所です。

ユールンが芸術家タイプなので、行くことに賛成してくれて
3人で行くことになりました。

エッケベルグ入り口
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まるで建築ソフトで作った分譲マンションのチラシCG画像みたいですが、
これ、写真ですよ!
黒い大理石の巨大な女性像が寝そべっている横を通って、
山道へと入っていきます。

入り口にある地図を見て、見どころを確認。
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ユールンがいると心強くて、いつもは100%勇気で乗り切るところ、
安心して山に入っていけるので、とっても気が楽です。
カミッラがハイキングとは思えぬミニのワンピースと鞄、サンダル姿なのは
この日の行き先に不満を抱いていたとしか思えない。

まあ、前回の登山に比べれば、近所の散歩同然です。

休憩スペースの額縁。
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最初の休憩所はゆっくりと30分くらい登ったところにあり、
ムンクの“叫び”が描かれた風景の地点で、
この額物越しに“叫び”ポーズで写真を撮ったりするそうです。
ムンクがこの地域に友達と散歩に来ていたという事実の方が
妙に不思議に感じました。
絵画の背景からして、初夏か晩夏の夕日と夜空がある時期に
今と違って道のなかったであろうこの地域に
わざわざ来るというのが、謎です。
根暗で鬱屈の溜まった画家のイメージがあっても、実はお友だちとトレッキングとか楽しんじゃうリア充な一面もあったのかも?と思うと割と現在の一般的なノルウェー人ぽい。芸術家になれたのも表現方法が上手だったからなのかな?

道を歩けば、彫刻
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こういった視覚に訴える彫刻がほとんどですが、
中には道の分岐点に長細いスピーカーらしきものがあり、
低い声で何語かわかならない言葉を発しているアート作品なんてのもありました。
もし、辺りが暗くて、人気がない日にこの作品の近くを通ったら、
お化け屋敷的に怖いです。

数グループのハイカーさんたちの後に付いて行くと、
地図は見なくても、迷うことはなく効率良く見れそうです。

そういうわけで、明るいほうへ行くと人口水辺があり、休憩ポイント。
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急にエクセサイズを始めるユールンと、指導を受けるカミッラ。
私はベンチで寝そべっております。
ついでにこの日はたくしあげたジーパン、パーカーで
おそ松さんトッティルックでした。
ああ~ノルウェーにいる間、とっても恋しかったのが
おそ松さんでした!
もう、オタク少女の腐女子道に入門しそうです。

この水辺、水の入れ替えはいつ行っているのか、
緑色の濁った水を見ていると、どうしても蚊の発生源になるんじゃないか心配。

実はすっごく退屈しているカミッラは、エクセサイズをしながら早くピザが食べたいと
ぼやき始め、坂道を降りたところにあるレストランで食事となりました。

梨のシードルで乾杯。この日はユールンの誕生日でもありました。
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私もお祝いしたい気持ちがあったので、二口いただきましたが、
アルコールの匂いと味だけで、美味しい梨が台無し的な味でした。

ついでにユールンはオーレスンで都市計画に関わる仕事をしているんですが、
職場トラブルが原因でオスロに転職を考えているそうです。
お互いイタリア在住経験が長い分、第一印象はなるべく社交的に見えるよう
頑張っちゃうものですが、実はシャイだったりするので
前回よりも今回の方がずっと、話しやすかったです。
彼女は仕事に生きているので、私が現在仕事を続けていることを
とても喜んでくれたのが、私にも嬉しかったです。

レストランは野外席のみで超満員、このピザ、結構待ちました。
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私は“やっちまったか!”なベジタリアンピザを注文、
シャンピオン、玉ねぎ、オリーブ、パプリカがのっています。
カミッラは唐辛子入りのサラミが乗った“悪魔ピザ”、
ユールンは鳥の胸肉サラダです。
サラダに付いてきたパンが、美味しすぎて、ピザが到着する前に
随分つまんでしまいました。
一食分だけは足りず、隣で小エビのカクテルを食べていた
中年夫婦が全く手に付けていなかったパンに手を伸ばしてまで
食べてしまいました。
 
周りを見ていると、ピザを注文しているのは私たちくらいで、
サラダやグリルを食べている人が多い印象を受けました。
しかも、小食なのか、レストランに来る前に食べてから来ているのか
残している人も少なくなかったです。

この店、一番安いメニューはユールンの注文した鳥の胸肉サラダで
2400円くらい、ピザは全メニュー2500円です。
・・・お分かりの通り、
やっちまったのは、浮かれて超高額な普通のピザを注文してしまったのです!
この金額は風景込み・・・ということにしておく。

オスロフィヨルドが一望できます。
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ナポリだったら、一人だけ食べないと言うわけにはいかないけど、
ノルウェーであれば、私だけコーヒーを注文して数百円の出費で済んだものの、
ユールンの誕生日ということもあって、一緒に食べたかった・・・。

その後、二人はコーヒーを注文したが、私はやせ我慢です。
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席もテラス側に移動しました。

こんなレストランで食べるなんて、多分に一生に一度くらいでしょう。

彫刻公園が入場無料なので、美術館に入ったと思えば・・・
半分くらいオーガニックのピザを食べたと思えば・・・


お店を出たあと、彫刻公園の出口付近にあった作品。
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とっても現代っぽいのは、窓に見えるものは全て液晶モニター
数秒単位で映し出されるものが変わり、
“たすけて~!”ってノルウェー語で叫んでいます。

薄暗い冬の日に何も知らず、この近辺を歩きたくないけど、
カミッラによれば、冬に間は閉鎖されているのだとか。

ちょっとした運動で体スッキリ、アート作品もあって楽しめて
使った金額は痛いけど、まあ、ステキな一日でした。