ナポリの小枝とノルウェーの切り株

ノルウェー、ヴィーガン、猫とおそ松さん

ナポリの屋上

ベルナデッタ・ブラシェビッチ・・・
 
ナポリで緊急医療を専門に仕事やボランティアをしている
おばちゃん医師。
 
カルメンと同じルネサンス様式の建物に住み、
その素晴らしいお宅を訪問してきた。
 
一口コーヒーで会話が長続きするのだからすごいねー。
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ベルナデッタ、通称デッタは労働法専門の弁護士だった旦那様を
30代の頃に亡くしている。
それ以降、犬と猫を家族にステキなアパートで暮らしているのだが、
その屋上が素晴らしかったので、写真を撮りに行く。
 
 
居間に取り付けられた螺旋階段、ここから屋根裏部屋を通って屋上に出る。
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アパート自体は中庭に面しているため、日の光は朝だけしか入ってこないけど、
この階段から見える黄色い光が、天国に上っていく階段のよう・・・(別の意味ではありません)。
 
死に対する論議で盛り上がったことがあったため、
"飛び降りないで欲しい"と念を押されてから上がっていく。
"まだ遺書が完成してませんから"と返しておく。
 
 
屋根裏から屋上庭園を覗く。
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屋根裏は黒猫ちゃんカルメリーナのテリトリーなので、
暑いのに日光浴をしてくつろいでいる、かわいい姿が見られる。
 
旅行好きのデッタのガイドブックやお土産のオブジェが置いてあり、
ベンチや床も、メルヘンな雰囲気。
 
メルヘンといえば、アントニオママのベッドルームも
ピンクのサテン布地ベッドカバーとハートにフリルのクッション、
天使や蝶々の置物が飛び交う、ロココ調メルヘンだが、
デッタのメルヘンは、"田舎の忘れ去られた家"的なロマンティチズムが
私の好きなイメージと似ていて、うっとりさせられる・・・
 
よくよく話を聞けば、旅行先に選ぶのは、人の住んでいない地域や秘境なのだとか。
 
屋上からの眺め。
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ヴェスヴィオ火山とクーポラ、鐘楼が目立つ風景。
 
モクモクの雲は見ての通り、湿気の高さを物語っております。
ここ数日、日本の夏のような暑さに、カルメンも私も体調が優れない、
私もあまりのひどい頭の痛みに、出先でうずくまってしまいました。
一度輪切り検査(電磁波で脳の写真を撮るやつです)をしたほうがいいのかも?
 
デッタは毎朝、朝日を見るために屋上に出るのだとか、
住んでいると慣れてしまい、見逃しがちなになるステキ自然現象を
しっかり楽しんでいるから素晴らしい。
 
多肉植物コーナー
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テーブルに隠れてしまっているけど、
サボテンを初め、すてきな植物が生き生きとしています。
 
数ヶ月前、翌朝開花というサボテンの鉢植えを
カルメン宅に持って来たことがあった。
少しずつ花が開く様子が素晴らしいから、
感動のお裾分けに・・・と、2日ばかり貸してくれて、
珍しいピンク色の花を一緒に観賞した。
 
自然との対話をこんなに大切にしているイタリア人にあったのは
初めてかもしれない。
 
 
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お店で買う野菜が信用できないので、家庭菜園を持ち、
トマトやレタス、ピーマンなどを無農薬で栽培している。
 
職業柄、食事に気を使い、肉食を避けて、キノコ類を召し上がることが多いけど、
ヘビースモーカー。 
 
左下はシシトウの鉢、
奥にはプチトマトやレタスがあります。 
 
 
 
身なりをきれいにしていないから、撮るなといわれて撮った一枚。
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カルメンがジャージでなかったのが残念。
 
翌日はアイルランド無人地帯に行くのだとか、
モンゴルに行ったときの写真なんかも見せてもらって、
とても興味深かった。
 
ナポリのお金持ちを沢山見てきたけど、
本当のお金持ちは、他人や自然に優しい
孤独を楽しむ人が多いような気がする。
見た目を着飾るのではなく、内面世界との対話に挑戦する姿は
中世の修道士にも通じるところがあるかな?
 
 
 
デッタがアイルランドから帰ってきたら、
色々話が聞けるといいな。
 
 
 
 
イタリアプチ知識(暇な人だけどうぞ!)
 
デッタの苗字であるブラシェビッチは、旧ユーゴスラビア地方系のもの。
イタリア統一前は、スロベニアの一部はイタリア領。
 
ムッソリーニ政権時にはイタリアをよりイタリア民族らしくするという政策から、
民族混合国家である、イタリア人の苗字の語尾に母音をプラスする
苗字改革が行われた。
 
例えば、ゲルマン系の苗字であるランベルト(Lambert)やベルグ(Berg)など
語尾に"-I"や"-E"を足して Lamberti や Berge などに代えていった。
 
この政策は特に南イタリアで行われていたとか。
 
ついでのついでに、Napoli,Roma, Milano という苗字は
ユダヤ系イタリア人の典型的な苗字なのだとか、
私の前の家の大家はNapoliさんでした。
そしてサレルノには大戦時にゲットーもありました。