朝っぱらからスミスの名曲、Heaven Knows I’m Miserableを歌いながら手元の現金を数えている私ですが、
先日、初めてのネットショッピングをしてしまいました。
こういうのを買ったのではありません・・・→
(アクションフィギュアの魅力は良く分からない、
こんなもん買うより、ヨハンネス君に遊びに来てもらいたい)
ついでに、私の部屋は既にオタクなアイテムで一杯なので、
これ以上乙女の気分を壊したくない。
こういうのでもありません↓
←こっちは結構欲しいかも、
魔法の杖がリーディングライトになるやつ。
電気代で同居人ともめるので、あったら便利。
買ったのはここ数ヶ月、喉から手が出るほど欲しかった
ハリーポッター関連の本と、中世の食文化を辿る為の手引書。
A Tavola con Harry Potter
(ハリーポッターとお食事を)
本の表紙イラストからして、私好み。
魔法という貴重な能力をナイフとフォークを並べる為に
ここぞとばかり使ってみたり・・・、
イラストのハリー君、真剣な眼差しなのが笑いを誘う、素晴らしいビジュアルの表紙です。
お楽しみの中身は、使えそうで使えない沢山のレシピと
ちょっと興味深い、食にまつわる小論文に
おまけページとして、あなたはどのクラステストや、どうしようもないクイズも付いている。
レシピ本ということで、ロンのお母様である
モリーさんがレシピ提供者となっています。
架空の人物だから、レシピの責任者は
この本の著者だな・・・。
本の中には、テーブルセッティングの
特別シーン描写があり、
手伝うばかりか、悪戯ばかりしている
双子のお兄さん達と、ナイフとフォークを
並べるハリー君の虚しい様子もあり、
カルメンの実家で御食事するときの自分と被る。
この本に書かれていたなるほど、と思ったお話が一つ。
ディッセンナトーレという、
アズカバンの刑務所で刑務官をしている
勤労悪霊がいて、第三作から登場し、
善良な皆さんの幸せを吸い取る恐ろしい怪物、
これは"うつ"の比喩なんだとか?
この悪霊に目を付けられたら、幸福感を奪われる上、
不安と恐怖を植えつけられ、退治する方法は
唯一つ、限られた魔法使いにしか使うことのできない
エクストペクト・パトローヌムという魔法で守護霊を召喚するのみ。
第三作アズカバンの囚人にて
初めてその恐怖を知る、お年頃のハリー、
父とお友達だったルピン教授から
チョコレートを渡される。
"これを食べなさい、気分が良くなるはずだから。"
チョコレートがちょっとしたうつに良いことは
イタリアではかなり知られている。
テオブロミン、カフェイン、セロトニン、
フェネチルアミン、フェニルアラニン、サイロキシンなど
気持ちを上向きにしてくれる成分に加え、
カリウム成分も含まれる為、低血圧にも良いとのこと。
映画の中でよく気絶しているハリーには良いこと尽くしの食品かも。
本の中では抗酸化食品として、成人病予防に役立つとまであるけど、
これはちょっと言いすぎのような・・・。
ディッセンナトーレ(うつ)を追い返して退治することは出来なくても、
アタックされたら、誰でも出来る治療法としてチョコを食べようというお話でした。
さて、レシピはというと・・・
舞台はイギリスなので、ほとんどがイギリスで食べられているようなお料理、
レシピと一緒にお料理の歴史やうんちくもあり、暇つぶしにはいいかも?
魔法の世界で親しまれている食品は、飲み物に多く、
映画の中では、バタービールという飲み物を、近所の村にお出掛けした際、
一杯引っ掛けるシーンも見られる。
バタービールの作り方は、黒ビールを2時間、砂糖やスパイスと煮込んで、
少量の純アルコールを混ぜ、バターと砂糖を溶かした生クリームをトッピングする。
カミッラがいつも飲んでる生クリームカプチーノの苦味入りバージョン?!
・・・魔法使いは味覚まで違うのか?
ハリーとチョウが初めて出会うシーンに登場したらしきコーヒー、
その名も"恋するパリジェンヌコーヒー"、
少量のアルコールにカカオ入り、聖人面して意外と酒好きか?
原作本は読んでいないので、なんともいえないけど、
映画では朝食時にスケベに女の子を見つめて、
しまりのなくなった口からコーヒーをこぼすシーンがあったのは覚えている。
著者はファンタジーものの作品に出てくる食品について
研究している北イタリア出身の学者2人、
同じようなシリーズとしてトールキンやエンデの食文化に対する本も発行されているようだ。
19ユーロ以上は郵送料が無料になるので、ついでに他の本も購入。
ハリー・ポッターと哲学
物語の登場人物たちは歴史上の哲学者に
似せて描かれていることや話の内容から受け取れる
作者の哲学的影響について書かれている。
文章があまり難しくなく、字も大きめなので、
ベッドサイドリーディングにもOKかと思われる。
中世の味覚
中世の食べ物事情については、常々興味があったけど、
私が知っているメソドはゴミ箱アサリと
修道院の出納簿を調べるくらい。
こちらの本では、その方法を細かく知らせてくれるので、
後々に役立つだろうと購入。
重たい内容で専門用語たっぷり、
時間をかけて読みます。
ハリーポッターの魔法の世界
注文時に55%引きということで、購入。
たった16ページの冊子には
ハリーポッターの世界に登場する不思議な名前の
元ネタが綴られているので、作者の文学に対する
知識がよくわかる。
こんな本は読んでも、ハリーポッターの原作本に手をつけない理由があります。
私には失読症と思われるような症状が少々見られ、
漫画は読めるけど、本になるとその意味を理解するには時間をかけて、
何度も同じ文章を読み、音読したり、他の人に読み上げてもらったりして
なんとか頭でイメージを作り上げなければいけません。
勉強するに当たっても、映像や画像を利用し、
箇条書きにして暗記します、そしてそれを
現在のアイテムや生活と結びつけることによって、ようやく
頭にイメージが湧くため、本当に時間がかかってしまう。
(例えば・・・ダンテの神曲のプロローグ、ダンテがウェルギウスと死後世界へ旅立ちます、
その様子をUFOにさらわれた体験談と丹波哲郎と結びつけてイメージするとか
こういうことを記事にすると冒涜だといって怒る人もいる)
ハリーポッター関連の本を楽しめるのは、映画のおかげであって、
それがなければ、こんな本、母国語でも読めそうにありません。
私が得意な考古学と美術史は図解と写真が多く、
言語学は沢山の例文や実生活での経験のおかげで
文学に比べて理解が容易です。
実際、私が長々と書き綴っているブログの記事も
前後の文に意味がつながらないものや誤字脱字の多さも目立ちます、
書いた私自身も読み返すのが苦になることもあるくらいです・・・。
なので、訪問者の皆さんには感謝!
いつも読んでくれてありがとう:-)
Con Affetto Sincero!