ナポリの小枝とノルウェーの切り株

ノルウェー、ヴィーガン、猫とおそ松さん

1517

 
"1517"・・・この数字を見て一体何を思い浮かべるでしょう?
 
ルターによる宗教改革を示す年だけど、教会の歴史を勉強しておきながら、
中世を専攻すると言う名目でキリスト教について聞かれても1492年以降の
動きについて聞かれると、ほとんど答えられない。
 
イタリアにおける中世の定義は西ローマ帝国の崩壊した467年から
コロンブスによるアメリカ大陸到達の1492年までとされている為、
それ以降についてつっこんで勉強することなく今日に至る・・・
ノルウェーに行くまではそれでも良かったけど、
今回ばかりはプロテスタントの知識のなさが、ちょっと恥ずかしかったので
授業でおススメだったルターの映画を見てみることにした。
 
イメージ 1Luther(2003)
 
聖職者を目指す若き日のマルティン・ルター
誰よりも信心深く、己に対して厳しい彼、
ローマへ巡礼の旅をきっかけにカトリックのあり方について
疑問を持ち始める。
大学へ送り出されて神学を学び、キリスト教における疑問を
95か条にまとめてウィッテンブルグの大聖堂に貼り付けた。
張り紙効果でドイツ中から支持を受けるが、
政治的な問題から、異端者として消し去ろうという動きが見られた。
彼を支持する権力者により、かくまわれて聖書のドイツ語版を作成し、
再び表舞台に立つマルティン、久しぶりに出た外の世界では
農民戦争が勃発していた・・・。
 
 
 
 
いつの時代も何かがおかしいと、立ち上がる人がいて、
いろいろな人たちの協力を得ながら支持されて、表に戻ってくる日がある。
ルターが貼り付けた95か条の論題が印刷されて公布されるところは
大戦時のレシスタンスの地下出版のようでもあり、
現在の原発に対して異議を唱えるような記事を拡散させるような運動と
似通ったものを感じてしまった。
 
有名絵画から出てきたような人物達、
その時代の再現が本当に素晴らしい。
ただ・・・ルター役の彼、どんどん俗っぽくなっていく様子がちょっといただけなかったな。
修道士をやめても、素晴らしいお説教ができる人を演じて欲しかったけど、
映画はプロテスタントが認められることに軸を置いているから、仕方ないか。
 
 
分かりやすい英語です。
 
 
 
 
 
 
 
カミッラのアパートから100メートルくらいのところにあるFagerborg教会。
イメージ 2
ノルウェーの初めて行ったときに偶然立ち寄った教会、
珍しく扉が開いていたので中を覗く。
 
 
びっくり!ちょっと、キリスト様のステンドグラスがあるけど、いいの?
イメージ 3
 
 
 
イメージ 4
←教会の中、なんだか誇りっぽいと思ったら、
オルガンのパイプ交換をしてたのでした。
 
 
↓初めてみたパイプオルガンの鍵盤
イメージ 5
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ついでに・・・
The Whitest boy aliveの曲に1517というタイトルの曲がある。
歌詞の一部に"People in Northern Europe since medieval time"という節があるのだが、
タイトルの数字はルターによる宗教改革を示しているのだと思う、
さすがドイツのバンド、でもこの年号、イタリアでは中世じゃないんだけどね・・・。