ナポリの小枝とノルウェーの切り株

ノルウェー、ヴィーガン、猫とおそ松さん

びっくり!ボーイ・ミーツ・・・ボーイの世界?!

虚しさのお裾分けブログ、
最初の注意は、長い記事なので、真面目に読まないように・・・。
 
何にも(勉強)したくない状態が続き、
頭のついでにおなかも緩い、原因は何でしょう?
 
筋肉も痛いからインフルエンザかも?
 
 
具合が悪いのを理由に、久しぶりに映画を見て過ごす。
 
"ユングヴェを愛した男"という、80年代終盤のノルウェー高校ライフを
多感すぎて"近所の誰も渡らない橋"を渡ってしまった男のお話、
早い話が、少しだけゲイに走った男の話です。
 
多分に日本には輸入されないと思うので、もう少し突っ込んで書いてみようかな?
 
Mannen som elsket Yngve(2008)
 
 
1989年、西ノルウェー、木造住宅のかわいいスタバンゲルが舞台。
赤毛の主人公ヤーレはちょっと不良な高校生、何かカッコいいことがしたいお年頃、
映画はかったるい課外授業から始まる。
そこで初めて会話を交わしたヘルゲ、2人で授業をバックれることに・・・。
不思議なことに音楽の趣味も、社会に対する不満も同じ二人、
バンドを結成し、ビッグになることを夢見る。
 
ヘルゲ: 何聴いてるの?
 
ヤーレ: きっと知らないよ、"サイコキャンディー"・・・
 
ヘルゲ: ジーザス・アンド・メリーチェーン、基本だね。
 
***私の場合はストーン・ローゼスだったけど、
同じく、高校時代にこんなシーンがありました!
 
 
その後、放課後は空き家に作ったスタジオをたまり場に、
最高にクールなひとときを送っているヤーレであったが、
転校生ユングヴェにより、自分のペースが崩される。
 
 
 
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お互いの共通点が全くない二人、
なぜかユングヴェと遭うことを止められないヤーレ、
それが少しずつ恋愛感情だということに気づき始めるが
ヤーレには最高のガールフレンド、カテリーナがいる。
 
ヤーレ: ・・・二人に恋してるのかなぁ?
 
 
 
 
イメージ 2
 
 
ここで思いっきりゲイを否定するわけも無く、
気持ちを受け入れていくヤーレ、
初ライブもユングヴェに来て欲しいという気持ちで一杯になる。
 
 
ヘルゲのミスでライブは大失敗、ユングヴェに励まされて、
クラスメイトの家で開かれたパーティに行くのだが、
そこでドラッグを吸引し、泥酔していたヤーレは
ユングヴェを深く傷つけてしまう。
 
朝が来て、ベッドの隣には身に覚えのない女の子。
現場を目撃したカテリーナはヤーレと別れる決意を、
そして、慰めてくれたヘルゲと付き合うことにする。
そんなヘルゲから、バンドの解散を持ちかけられ激怒するヤーレ、
しかし、気になるのは傷つけてしまったユングヴェの行方、
カテリーナもヘルゲも"病気"ということ以外は何も言わない。
 
やっと情報を得て向かった先は、自殺できなかったユングヴェが
ショックで精神障害を負い、入院している精神病院だった。
 
 
 
 
***この映画、面白いのは時代背景と音楽のセンス。
サントラを買おうとさえ思うほど、懐かしい曲とノルウェーの不良音楽が使われている。
ヤーレの恋する表情も、ヘルゲの嫉妬も、無理のない表現力でリアリティーを感じる。
最終的に若気の至りが、最高の高校生活を奪ってしまうわけだが、
ヘルゲとカテリーナと出会った、課外授業の日を思い出すヤーレ、
ユングヴェのいる精神病棟をバックに、泣きながら懐かしく思う主人公、
私には切なすぎる!
 
 
 
 
そういうわけで、思い出したのがトーマの心臓
未だに飲み込めない部分が多い漫画だけど、
今流行りのボーイズ・ラブというやつ?
 
感情の向かっていく先の曖昧さを、上手に表現していている、
もともとドカベンが愛読書の私には、最初のスローな部分が良く分からず、
退屈にさえ思ったが、読み進むにつれ、
オスカーの繊細さや周りに刺激を受けた甘ったれエーリクの自立、
そして、ユーリが立ち直る部分には涙!
 
この作品を気に入って読んでいるのが、
吉本ばななのイタリア語翻訳で名高いジョルジョ・アミトラーノ
カミッラは彼の元生徒で、ローマのおうち突撃をした際には
不在中で、彼氏と思われる方がいらっしゃったそうです。
 
 
 
 
ボーイズラブと言ったら、スタイル・カウンシルにも登場してもらいたい。
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寄宿舎ゲイ映画、アナザー・カントリーのポスターに
大学生風のトーガを纏った二人。
さらにLong hot summerはボーイズラブを意識して撮ったとのこと。
一体、何を思ってそういうビデオを撮ろうとしたのか?
 
 
 
 
・・・歴史的に、古代ギリシャでは教育の一環として、
12歳の男子は20歳の男の下で7年間、ポリス市民としての作法を学ぶ、
その中には勿論、そういうこともあったというわけです。
 
 
そういえば、中学生のころ、お友達が罰ゲームで買わされた本物のゲイ雑誌"さぶ"、
巻頭カラーには柳の下で性行為に励んでいる
バーコード頭のサラリーマン風のおじさんカップルのイラスト、
中の漫画も50代の小汚いおじさんが、マッチョでモヒカン刈りの男を飼いならしているという
とってもハードなお話だった。
そういうのを好んで読む方は、どんな人かしら?
 
本物のゲイはボーイズ・ラブでは括ることのできない方も多いということです。
 
 
私の大好きなベルゲンの二人組も、どちらかと言えばこんな感じ。
 
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彼らに素敵な妄想を抱いていた皆さん、ごめんなさい。
だから、この落書きは誰が描いたか伏せておきます。