虚しさのお裾分けブログ、
最初の注意は、長い記事なので、真面目に読まないように・・・。
何にも(勉強)したくない状態が続き、
頭のついでにおなかも緩い、原因は何でしょう?
筋肉も痛いからインフルエンザかも?
具合が悪いのを理由に、久しぶりに映画を見て過ごす。
多感すぎて"近所の誰も渡らない橋"を渡ってしまった男のお話、
早い話が、少しだけゲイに走った男の話です。
多分に日本には輸入されないと思うので、もう少し突っ込んで書いてみようかな?
Mannen som elsket Yngve(2008)
1989年、西ノルウェー、木造住宅のかわいいスタバンゲルが舞台。
赤毛の主人公ヤーレはちょっと不良な高校生、何かカッコいいことがしたいお年頃、
映画はかったるい課外授業から始まる。
そこで初めて会話を交わしたヘルゲ、2人で授業をバックれることに・・・。
不思議なことに音楽の趣味も、社会に対する不満も同じ二人、
バンドを結成し、ビッグになることを夢見る。
ヘルゲ: 何聴いてるの?
ヤーレ: きっと知らないよ、"サイコキャンディー"・・・
ヘルゲ: ジーザス・アンド・メリーチェーン、基本だね。
***私の場合はストーン・ローゼスだったけど、
同じく、高校時代にこんなシーンがありました!
その後、放課後は空き家に作ったスタジオをたまり場に、
最高にクールなひとときを送っているヤーレであったが、
転校生ユングヴェにより、自分のペースが崩される。
お互いの共通点が全くない二人、
なぜかユングヴェと遭うことを止められないヤーレ、
それが少しずつ恋愛感情だということに気づき始めるが
ヤーレには最高のガールフレンド、カテリーナがいる。
ヤーレ: ・・・二人に恋してるのかなぁ?
ここで思いっきりゲイを否定するわけも無く、
気持ちを受け入れていくヤーレ、
初ライブもユングヴェに来て欲しいという気持ちで一杯になる。
ヘルゲのミスでライブは大失敗、ユングヴェに励まされて、
クラスメイトの家で開かれたパーティに行くのだが、
そこでドラッグを吸引し、泥酔していたヤーレは
ユングヴェを深く傷つけてしまう。
朝が来て、ベッドの隣には身に覚えのない女の子。
現場を目撃したカテリーナはヤーレと別れる決意を、
そして、慰めてくれたヘルゲと付き合うことにする。
そんなヘルゲから、バンドの解散を持ちかけられ激怒するヤーレ、
しかし、気になるのは傷つけてしまったユングヴェの行方、
カテリーナもヘルゲも"病気"ということ以外は何も言わない。
やっと情報を得て向かった先は、自殺できなかったユングヴェが
ショックで精神障害を負い、入院している精神病院だった。
***この映画、面白いのは時代背景と音楽のセンス。
サントラを買おうとさえ思うほど、懐かしい曲とノルウェーの不良音楽が使われている。
ヤーレの恋する表情も、ヘルゲの嫉妬も、無理のない表現力でリアリティーを感じる。
最終的に若気の至りが、最高の高校生活を奪ってしまうわけだが、
ヘルゲとカテリーナと出会った、課外授業の日を思い出すヤーレ、
ユングヴェのいる精神病棟をバックに、泣きながら懐かしく思う主人公、
私には切なすぎる!
そういうわけで、思い出したのがトーマの心臓
未だに飲み込めない部分が多い漫画だけど、
今流行りのボーイズ・ラブというやつ?
感情の向かっていく先の曖昧さを、上手に表現していている、
もともとドカベンが愛読書の私には、最初のスローな部分が良く分からず、
退屈にさえ思ったが、読み進むにつれ、
オスカーの繊細さや周りに刺激を受けた甘ったれエーリクの自立、
そして、ユーリが立ち直る部分には涙!
この作品を気に入って読んでいるのが、
吉本ばななのイタリア語翻訳で名高いジョルジョ・アミトラーノ、
カミッラは彼の元生徒で、ローマのおうち突撃をした際には
不在中で、彼氏と思われる方がいらっしゃったそうです。
ボーイズラブと言ったら、スタイル・カウンシルにも登場してもらいたい。
寄宿舎ゲイ映画、アナザー・カントリーのポスターに
大学生風のトーガを纏った二人。
さらにLong hot summerはボーイズラブを意識して撮ったとのこと。
一体、何を思ってそういうビデオを撮ろうとしたのか?
・・・歴史的に、古代ギリシャでは教育の一環として、
12歳の男子は20歳の男の下で7年間、ポリス市民としての作法を学ぶ、
その中には勿論、そういうこともあったというわけです。
そういえば、中学生のころ、お友達が罰ゲームで買わされた本物のゲイ雑誌"さぶ"、
巻頭カラーには柳の下で性行為に励んでいる
バーコード頭のサラリーマン風のおじさんカップルのイラスト、
中の漫画も50代の小汚いおじさんが、マッチョでモヒカン刈りの男を飼いならしているという
とってもハードなお話だった。
そういうのを好んで読む方は、どんな人かしら?
本物のゲイはボーイズ・ラブでは括ることのできない方も多いということです。
私の大好きなベルゲンの二人組も、どちらかと言えばこんな感じ。
彼らに素敵な妄想を抱いていた皆さん、ごめんなさい。
だから、この落書きは誰が描いたか伏せておきます。