ナポリの小枝とノルウェーの切り株

ノルウェー、ヴィーガン、猫とおそ松さん

憧れの北海道へ 出発編

イタリアで生活していたときから年に一度はノルウェーで休暇(というかいろいろな意味でのトレーニング)を取っていた私ですが、日本に戻ってからもカミッラを訪ねてノルウェーに行っていました。

それがコロナ流行で飛行機に乗って海外へ行くのはハードルが高く、西葛西のリトルインディアや新大久保のイスラム横丁、四ツ谷カトリック教会&物販店で旅行した気分になっていましたが、今回、勇気を出して知らなかった世界に行ってみることにしました。

 

ずーっと行きたかった北海道です!

 

航空券と宿泊施設がセットのフリープランツアーに申し込みをしたときは楽しかったのですが、家を空けるとなると心配事が・・・

むかつく寝顔ののりお君

大切に飼っている猫様です。

のりお君は10日間ほどのお留守番も母となら経験済みですが、脱走して戻れなくなり、一晩を外で過ごしています。私が探し出さなければ帰ってくることは難しかったのではないかと今でも思います。

私の不在時に不注意で脱走してしまったら、家族が探し出せるとは思えません。

 

黒猫のニコと灰色の長毛猫ナッツ

こちらの二匹は私が長い間家を空けることを知らない子たちで、便秘が原因で血便が出ていました。出発前は特にひどく、何度か動物病院に連れて行った程でした。

ニコは私の布団で眠るし、ナッツは毎晩私の膝の上で過ごす子です。私の不在時、どのように適応するのか想像できません。

 

そんな子達のことを思うと出発が怖い。

 

という気持ちを引きずりながら、朝5時半に家を出て成田空港第三ターミナルへと向かいます。

 

肖像権で問題を起こしたくないので塗りつぶしすぎた人の後姿。

初めて第三ターミナルを使います。国内線も日本でのLCCも初めてです。

今回はスプリングジャパンというLCCに乗りますが、驚きの連続でした。

チェックインはメールでもらっていたコードを入力するだけで簡単に済ませることが出来、問題は機内持ち込み荷物の計量です。あのケチで有名なライアンエアでさえ、重量測定まではしなかったぞ!私は荷物の少ない旅行者ですが、一眼レフカメラも計量器に乗せるよう言われたのが想定外で、結局6キロを超えてしまい、お土産の制限が大きくかかってしまいました。

更に保安検査でアイゼンが引っかかってしまい、しばらく待たされ、没収され、搭乗開始時間が迫ってはいましたが、トイレに行っていたらファイナイルコールで名前をアナウンスされてしまいます。

時間的には搭乗開始が始まったばかり、ゲートに着くとバスが待っていて、それに乗り込んで沖止めしてある飛行機へと向かって行きました。タラップを伝って搭乗すると飛行機は満員で私の席は三人席の真ん中、しかも窓のない列でテンションダダ下がり。

しかも、座席は横も前後も狭くて身動きが取れない!

そんな座席に座って五分もしないうちに飛行機が動き出した。

出発時間より10分程早い。

私の見解ですが、この航空会社は完全に乗客が乗ったら出発というやり方なのかもしれない。保安検査が終わり次第ゲートに来た乗客をバスに乗せ、満員になると飛行機へと運び、残りの乗客はアナウンスで呼び集めて少しでも早く出発準備にかかるのでは?と考えた。

今までの国際線では待ち時間が長く、搭乗後も随分待たされたし、出発時間はいつも数分過ぎてドア・クローズなので、飛行機が実際に動き出すのは当初の予定より30分ずれ込むことが当たり前の世界でした、この効率の良さは規律正しい日本だから可能なのではないかと思った。

・・・飛行機が飛び立つと、自然のお呼び出しがかかった。トイレに行きたい。

通路側に座るムッシューは寝ている、シートベルトサインは点いている、飛行機は斜めのまま。

時計を見ながら、あと五分我慢しようと自分に言い聞かせるが、こういう時ほど時間の流れがゆっくりに感じる。しばらくして水平飛行が始まると隣のムッシューが携帯をいじり始めたのでそのタイミングでトイレへ、座席よりも広い個室内で少し深呼吸をしてから戻ると、もう少しで着陸のための降下を始めるというアナウンスが流れた。

少しだけ見える外の様子を見れば、地面は茶色一色で雪が全くない・・・テンションは更に下がって行く、この飛行機はどうやらこの後成田に戻るらしい、私も一緒にのせて戻ってくれないだろうか?と、この時は本気で考えていた。

ボーディングブリッジで明るい新千歳空港に入り、JRの駅へと向かうと、そこはもう空港というより新幹線で名古屋に行ったかのような感覚、ああ、私は日本国内を移動したのだという実感がわいてきた。

実は空港というだけで、両替やパスポートコントロールといった、飛行機に乗る際にいつも通る道を省くことに妙な感覚を覚えていた。

まだ帰りたい病の私はこの後、札幌を通り越して小樽へと行きます。