ナポリの小枝とノルウェーの切り株

ノルウェー、ヴィーガン、猫とおそ松さん

歴史的テーマパーク?

博物館が嫌いという方、あまりいないと思う。
 
私、イギリスや北欧の博物館が大好きなのだが(勿論千葉の郷土博物館も)、
北欧に限ってはイタリアなどと違い、並べる品物が少ないので
ヴァーチャル博物館なるものが存在する。
つまり、実物でなく、模型や写真、レプリカを展示し、
視覚的に雰囲気を伝えて学習させてくれる博物館のことだ。
 
その典型が野外博物館であろう。
 
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←ベルゲンの野外博物館
 
時代の再現を目的とした博物館は
街の郊外の一角を丸ごと保存し、
19世紀の町並みとその時代の商店の雰囲気が
楽しめるらしいが・・・見た感じ中心街の旧市街と
あまり変わらないように見える。
 
街中に本物の(展示物)博物館があるので
この博物館の存在を知らない人も結構多い。
そして、訪問者の少なさに冬季は閉鎖される。
 
 
 
 
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 こちらはオスロの民族博物館→
 
保存された建物とわざわざ作られた歴史的建造物両方あり。
 
中世末期から20世紀の前半までのテーマ別地域と
その時代に生きていた人の衣装を着た学芸員さんが
当時のパンを焼いてくれたり、プロによるバイキングの戦闘シーン、
ダンスが見られる・・・日光江戸村ノルウェーヴァージョン?
 
そういうイベント、残念ながら夏季のみで、
冬の営業時間は短く、入場料も値下げ。
 
 
まだ行ったことがないので、細かいことは分からない。
本物の展示がなくても雰囲気だけ味わえる博物館の一つである。
 
 
 
ナポリ旧市街野外博物館(そんなものはない)
イメージ 6ナポリの旧市街は世界遺産に登録されているらしい。
模型やレプリカなしの本物の野外博物館だ。
 
写真はローマ時代に開通した、東西に走る主要道路が
はっきり写っている。
この道に沿って、ルネサンス期から現代に渡る建築物が
凝縮されている(地下には古代の道も)。
そこで生活する人達も闇タバコやら、
闇市で手に入れたような代物を店先に並べ、
フランス語に近かった文法にスペイン語の音を入れて完成された
ナポリ方言を話し、道端に充満するコーヒーと砂糖の香り・・・。
 
気をつけないと"スリ役"や"値段上乗せ親父役"から被害を受ける
というアトラクションも盛んである、警察に行っても
園内では彼らも"買収された"という徹底した教育が行われているので、
自分の身は自分で守るが旧市街公園内のルール・・・
 
注)真面目に読まないでください、ナポリの存在を野外博物館風に
嫌味を入れて書いてみただけです。
 
 
・・・つまり、ナポリ市民の生活の場自体が
博物館、テーマパーク的に徹底した迫力があるということです(そりゃそうだ)。
そこにはコスプレをした従業員を雇う必要もなく、
街の乱雑さをわざわざ再現しなくても"そこにある"ものである。
本物があるので、公園を設けてわざわざ歴史を見せる必要はないが、
危険も隣り合わせということです。
この危険は日本人の若者には相当刺激的らしい。
 
 
息抜きに・・・
The style council
My Ever changeng moods
 
 
別の意味でちょっと怖いのが、北欧、特にスウェーデンで盛んな"生活博物館"。
スウェーデンの文部省(?)はその時代に生きる典型的な家庭を調査し、
場合によってはその住宅を退いてもらって博物館にするそうだ。
なので、生活用品はそのまま、そこに保存される形になる。
 
最近のオスロ観光ページで見つけた"90年代パキスタン家族生活博物館"のお知らせ、
オスロに移民してきたパキスタン人の家庭を覗く博物館・・・、
私だったらベルゲン素敵男子大学生のお部屋を拝見したいなぁ。
 
 
オスロにあるスキー博物館、
展示されているものはスキーに関する歴史的証拠だが、
その少なさに、白熊の剥製やら年代物の絵葉書やら切手やら
他人の生活が気になる方には面白いかもしれないが、
Fretex(リサイクルショップ)で手に入りそうな食器やら鍋やらを見ても、
イタリア人はときめかない。
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フィンランドで見つかったスキー板ほぼ11世紀の代物
 
時代別ノルウェー人気カバン↓
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おまけ、イギリス、ヨークのヨルヴィック・ヴァイキングセンター↓
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ヴァイキングの村をゴンドラ(?)で回ってタイムスリップ。
 
 
 
自然史博物館学の記事を書こうとしたのにかなり話が反れてしまった・・・
私のお気に入り博物館は自分の部屋です。