ナポリの小枝とノルウェーの切り株

ノルウェー、ヴィーガン、猫とおそ松さん

Question monk 1

素敵な皆さんがコメントに下さった質問にお答えします!
 
字数の関係と作動しなかった脳みそのために
答えないままになっていた貴重なクエスチョンに、真心を込めてお答えします。
 
・・・・・真剣です。
 
 
 
 
 Intentions
The Whitest boy alive
 
 
 
 
 
一問目
 
中世教会のアプシスが東向きなのは、
エルサレムの方向と関係があるのでしょうか?
 
Maximilianoさんから夏にいただいていた質問です。
 
 
ペドゥート教授の説では、
 
"東側は朝日が昇る方角、つまり復活の意味を込めて、
教会における一番意味深い場所、アプシスを東側に方向付ける傾向があった。"
 
・・・とのことです。
 
しかし、その傾向も中世後期には減り、教会建築にあたって
中庭を設け、そこを通って教会堂に入るという建築法が流行、
ルネサンス以降は、あまり方角にこだわらなくなって来ています。
芸術品の貯蔵庫になっていったからでしょう。
 
エジプトの太陽神、ラー信仰にも似たような仮説があったような・・・、
どの世界でも、復活はドラマチックな演出なんですね~。
私も去年、自分シェルターの世界から虚しい自分が復活しました!
ドラマチックな2010年でしたよ~。
 
アイ・アム・ア・リザラクション アイ・アム・ア・ライト!
ストーンローゼスの歌を歌いながら・・・。
 
 
 
二問目
ヨーロッパの建物はどうして隙間無く、くっついているのか?
 
moさんから年末に寄せられた質問。
 
建物同士がくっついている・・・、こういう状態のことです。
二つの孤立した建物が、持ち主も違うのに、なぜかくっついています。
イメージ 4
 
ナポリが誇る、パリアーラ建築事務所で働いている、建築家のカルメンに聞いてきました。
 
"古代ギリシャにおける都市計画の延長である。"
 
との答え。
 
まずはこの地図をご覧頂きたい。
 
イメージ 1
現在のトルコ沿岸部、
ミレート(Mileto)の古代地図。
 
アテネの植民地であったため、
ギリシャ式に碁盤の目のような
都市計画が行われ、
主要道路とそれに続くための横道が
作られた機能的な造りになっています。
 
赤い円で囲った部分が街の中枢部です。
 
それ以外は住居部であり、
小さな四角には何件かの家が
ひしめき合っていました。
 
 
イメージ 3古代ローマ人の住居を見ていただくと
お分かりのように、中庭から光を取り入れることにより
横の壁は建物を支えるだけの機能で十分。
 
大切なのは幹線道路を確保し、
採光を中庭に設ける。
 
一つのブロックにいくつもの家がこのような形で
連なる場合は、家と家との間に隙間を作るのは
空間の無駄になる。
 
 
 
そんな空間を省くと、いくつかのメリットも生まれます。
 
1、材料費の節約: 隣の壁を利用するので、表面加工のみで済む。
2、光熱費の節約: 壁を密着させれば、冷たい風が吹き抜けず、お互いの暖房効果で暖かな冬を過ごせる。
3、防衛効果: 敵が攻めてきた場合、中枢部にたどり着くまで、この碁盤の目を
抜けていくため、家の隙間を通って来るよりも時間が稼げる。
 
 
エトルリア人ギリシャかぶれ都市計画図。
イメージ 5
イタリア中部で見つかった遺跡。
ギリシャとの交易により、東方に憧れを見せるエトルリア人
現在は川の蛇行で流されてしまったため、なぞが残るが
南北に走る幹線道路と、そこを東西に横断する3本の道がはっきりと見える。
神殿のある聖域は北の端っこにあるのが不思議。
 
ギリシャに憧れたローマ人により、イタリアや他の地域でもこういった
都市計画が未だに続けられているのが面白い。
 
イメージ 6
ドイツのミュンヘン
 
中世後期~ルネサンス時代に建てられたであろう住居。
(本当のところは不明、建築様式だけで判断。)
 
ちなみにドイツでは1517年、ルーテルによる宗教改革
中世は終わる。
 
 
 
 
 
 
イメージ 7
 
ベルゲンのブリッゲン
 
11世紀末に建てられてた木造倉庫群も
くっついてる。
この場合はギリシャに憧れている場合じゃなくて防火対策に隙間があった方がいい気がする。
 
ちなみに修復を繰り返し、
現存する一番古い建物は18世紀のもの。
 
 
 
 
イメージ 8
 
比較的新しいベルゲンの建物も
くっついている。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
続いて3問目
 
ギリシャ民話は存在するか?
 
こちらもmoさんから寄せられた素敵な質問です。
 
実は最近のローマ&ギリシャ考古学のせいで、
専門でもないのに、中世よりも詳しくなりつつあります。
 
さて、ギリシャ民話はズバリ、ギリシャ神話です。
 
もともと民話だったものを具体化して、まとめて伝えたのが
"偉大なる"詩人ホメロスであり(紀元前9世紀ごろ)、
紀元前6世紀ごろに、古代ギリシャ語文字にして書き残されました。
 
それまでは口承だったため、同じ神話でもいくつかのバリエーションが見られます。
 
 
 
 
四問目
 
どうして弱そうな眼鏡男にいつも惹かれるのか?
 
 
船橋市のふ~ちゃんからの質問。
 
 
確かに、私は眼鏡を掛けているゲルマン男子に弱いけど・・・、
特に理由はない。
アメリカのドラマシリーズ、"アグリーベティ"の再放送を見ているが、
ベティの元彼氏ヘンリーのオタク男子具合、結構好きだ~。
 
・・・前世の因果関係?
それとも自分も眼鏡をかけているから?
 
 
 
 
五問目
 
南イタリアと言ったら古代ギリシャの考古学が盛んなのに
どうして中世を専攻したのか?
 
鋭い質問はバッティパーリアのカルメーラさんから。
 
エリス・ピータースの修道士カドフェルの世界に憧れていたことと、
古代考古学の教授が怖いから。
 
決定的だった不動のローマが消え去ったあと、
心のよりどころを教会に求める人々と、その証拠を辿っていくことに
とても魅力を感じる。
あとはゲルマンファンだからかな?
 
 
 
 
6問目、
 
文中に出てくる"危ない微笑み"ってなんですか?
 
千葉市のハルコBBAさんから
 
 
 
こういう微笑みです。
 
イメージ 2
妙に陽気でちょっとスケベそうな、声を出さない心の笑いです。
嬉しいときや照れ隠しについ、こういう笑い方をしては
素敵な男子とのデートを台無しにしてしまいます。
 
 
 
真面目に付き合ってくださった方、どうもありがとう。
今日でイタリアのクリスマスも終わり、
そして私のアパートでは東方正教会のクリスマスが
7日にあります。
うるさくないといいなぁ・・・。
 
P.S. お名前を使わせていただいた皆さん、
不都合がありましたら、遠慮なく一報下さいね。
 
あと、お礼のコメントを強要しているわけでもないので、
ご心配なく・・・。