ナポリの小枝とノルウェーの切り株

ノルウェー、ヴィーガン、猫とおそ松さん

ドント・ビリーヴ・ザ・トゥルース

イタリアは大不景気である。

毎晩のニュースでは

”2008年の世界恐慌をいち早く脱出した国である。”

と、報道される。

それが毎晩のニュースで連呼されるのである。
景気が早くも回復し、今年のクリスマスには高価な贈り物をする傾向があり・・・、
と、しらふで語る威嚇系セクシーアナウンサー。

建築家の友達の事務所には仕事がこない。
獣医の友達のクリニックには支払いを拒否する患畜でごったがえしている。
ナポリのクリスマス前も例年の前に進めないほどの人ごみは無かった。

そして現在、セール期間中にも関わらず、
偽値下げのみが氾濫する買い物通り。
値下げ50%という値札に値下げ後と前の金額が記されている、
実際は値下げどころか値上げされていることもある。

値段をチェックしたなら、普通に安いはずのブーツが例年の3倍はする。
高級店やチェーン展開してる服飾店Zara系の店舗では
ほぼ例年通りの値引き率なので、それと比較すればその違いは
一目瞭然である。

ナポリでは不景気対策に値上げと詐欺が横行する。
コーヒーのみに行ったバールで恐ろしい金額を要求され、
「値段表を見せろ!」
とすごんで、ナポリで有名なバールを引き合いにだした。

1円でもだまされたくない諸君はレシートを必ずもらうといい、
レジが壊れているなど、レシートを出さない店に当たったら、
即、立ち去るべし、もうコーヒーを作ってしまったから払えとか、
警察を呼ぶぞなど、脅されても払う義務はない、違法なのは店の方だ。

お店の値引き率の低さや物価の高騰は
客を益々チェーン展開している"比較的安定した"店へ引き付ける、
私も信用できない品質と金額に地元の店でなく、スペイン系の服飾市場へと
足を運んでしまう。

イタリアをパニックに追い込まないために
ニュースでは景気回復を連呼している。
イタリア首相はテレビ局を3局も持っている。
そこで偽情報が氾濫し、真実や決定的な景気対策を怠っている。
嘘言ってなんぼのイタリア社会だが、
G8に参加する権利を否定する。

環境問題も失業者問題も深刻である。
バチカン市国の功績により、救済支援を行われているが、
当の本人は金持ちなので興味の対象は離婚の簡易化ぐらいであろう。
自国の産業よりも、昔の人が築き上げていったものを
食い物にしている観光大国、イタリア。

日本に帰ったときにニュースで流れた失業問題と病気の話、
帰国して一分でディープになるのもどうかと思うけど、
偽情報はいい意味で流してるにしてもその後の信用に欠ける。

何よりも不景気がこういう値下げセールに反映しているのが
とっても悲しい。そしてそれを外国人や地元民で無い人を利用して
取り返しにかかる姿があまりにも醜すぎる。

イタリアに遊びに来る人、この事実を胸に
くれぐれもメディアにだまされないように。