去年の今頃、夕食を作りながら何気に"お楽しみ"になっていた
海外ドラマシリーズの"Ugly Betty"、
愚連隊にならないよう、ニュース以外はすっかりテレビなど見なくなっていた私も
接続の悪いケーブルを駆使してまで物語の成り行きを追っていた。
主人公ベティは雑誌編集長を目指すメキシコ系アメリカ人。
面接の末、採用された雑誌社はファッション雑誌、それも編集長ダニエルのアシスタントとして。
ルックスもファッションセンスも冴えないベティ、見た目重視のファッション業界で
持ち前の明るい性格ときらめくインテリジェンスで成功を収めていく・・・
な~んて夢のようなお話。
未だに反抗期な私には、こんな典型的なサクセスストーリーなんて
話を追うだけ時間の無駄・・なんて思っていたのだけど、
私の住んでいるイタリアは見た目重視、飢えてもゴージャスでなければ
女じゃないなんて言われるような、ベティちゃんの世界に近いところに住んでいる、
そう考えると彼女の成功はとても微笑ましくなってきてしまった。
赤い眼鏡と歯の矯正器具をつけたアップのベティ、
このドラマが大々的にイタリアで放映していた頃、
壊れた眼鏡を買いに行くと、決まって赤いプラスチックのフレームを薦められた。
東洋人を見慣れていないイタリア人にとって、
私のルックスが相当ベティに似ているように見えたのだろうな。
ちなみにストーリーよりも、私がずっと気になって見てしまったのは
ベティちゃんのエキセントリックなファッションセンス!
最初の数話以降は、カラフルで良く似合うものを身に付けている。
イタリアではパンクスでもないかぎり、こんな格好しないかな?
こちらがお仕事仲間。
編集長のダニエル、受付嬢のアマンダ、
ファッション監修担当ウィレルミーナのアシスタント
マルク。
皆さんとってもゴージャス。
特にマルクの着こなしが毎回楽しみだった:-)
ゴージャスなおしゃれからかけ離れたベティだけど、
必ず、彼女に夢中なボーイフレンドがいる。
オタク男子のヘンリー→
俳優さんはちょっといけ好かなかったけど、
役どころは中々タイプ、カミッラには趣味が悪いといわれたけど。
他にも億万長者の息子と恋に落ちて、
彼の家族を尋ねていったとき
"新しい家政婦さん?あなたの部屋はあっちよ。"
と、ゆっくり分かりやすい英語で言われるシーンがあった、
階級社会と人種差別です。
私にも似たような経験があるだけに
このシナリオを書いたライターさん、表現力に感謝。
ベティ演じるアメリカ・フェッレーラ(America Ferrera)の他の作品も気になって、
2本ほどチェックしたみた。
別に女優さんがベティと同じ人生を歩んでいるというわけではないけど、
役柄がチャーミングだっただけに、見たくなってしまいました。
Real Women Have Curves(2002)
アメリカ南部の町に住むメキシコ人家族の
人間模様を描いた作品。
成績優秀な主人公、奨学金を得て有名大学に入学が決まっても母親からの許しがでない。
伝統的で排他的な母親と、傾きかかっている
姉のドレス工場を助けたい気持ち、
外の世界に旅立つまでの葛藤を描いている作品。
まあ・・・私の住んでいる世界と何の違和感も無い。
The Dry Land(2010)
戦争から戻ってきた兵士が心的外傷後ストレス症候群になり、記憶を無くしたり暴力的なり、
そこからの離脱を図るために知り合いを尋ねていく
主人公と困り果てる奥様。
人の気持ちをどん底に落としたい映画?
辛抱強く見続けたものの、私の手に負える作品ではなかった。見たこっちが心的外傷後症候群になるわ
この女優さん、インタビューでこんなことを言っていた。
"私は自分の見た目を気にして引っ込んでたりはしないわ。"
華やかなアメリカの映画界で、ちょっと異色な彼女も
ラテンアメリカ人マジックというのかな?
彼女の底抜けに明るい笑顔がやっぱり素敵なのよね。
スペイン語の歌を・・・と思ったけど、
好きなスペイン語の歌は陰気なのが多いし、
スペイン人ミュージシャンは英語で歌っていることが多い。
というわけで・・・ぷーたんママから教えてもらった
Marcos Valleの Batucadaを・・・
せめてポルトガル語をと思ったけど、英語だ・・・。
ラテンの雰囲気だけ・・・。
Marcos Valle
Batucada