ナポリの小枝とノルウェーの切り株

ノルウェー、ヴィーガン、猫とおそ松さん

速報ではありませんが、フランスの原子力施設事故

ヨーロッパ時間(日本時間から-7時間)の月曜日の午前、
フランス南部のマルクール(Mercoule)の原子力施設で事故が起こりました。
いろいろな情報を調べていて既に2日が経ってしまいましたが、
事故はその日の16時には収束し、核を扱う特別班の出動などはなく、
火災事故として消防隊のみが消火に当たったそうです。
 
今のところドイツやスペインのモニタリングポストでは
線量の増加は見られず、イタリア北部の都市トリノ(マルクールから250Km)でも
車に積もった埃を採取して検査した結果、通常通りの線量で放射能漏れはなかったことを
マスメディアを通して確認しています。
 
原子力に関してはヨーロッパでも隠蔽体質があるため、疑いが完全に消えたわけではありません。
もし、放出があったのなら、スピーディの予測では北アフリカ方面に流れている様子。
フランスのコルシカ島やイタリアのサルデーニャ島に被り、
海を越えて、私の住むサレルノまで飛んできてもおかしくない・・・。
 
 
自分の人生などお先真っ暗ですが、さすがにびっくりしたので
2日ほど窓を閉め切って、目張りになるようなテープを部屋中荒らして探しました。
そして外出はせずに部屋に閉じこもりっきりをしております。
 
そもそも、事故を起こした原子力施設はアビニョンから30キロほどのところにあり、
劣化ウラン弾からプルトニウムを取り出し、MOX燃料を作り出したり、
核廃棄物を溶かして、処理する施設とのこと、
爆発したのはそういった物質を溶かす炉だったようです。
もし、漏れてしまったら、漏洩物質の中にはプルトニウムが存在するということです。
 
 
本日付けのイタリア夕刊Corriere della sera紙では
この事故によって漏洩はなかったものの、
事故の想定をどんなにやっても、回避しきれない事故があるということを
身近に感じたフランス市民が、原発に反対したという
政治的なお話しを長々と綴られていました。
地震、火山噴火、津波などの災害が見られないフランスでも
安全神話が崩壊したようです。
 
フランス国民も自然再生エネルギーの実現を願っている上、
最近の調査では風力によって75%のエネルギーを補うことができると
言われているそうです。
現在フランスは、国内電力のほぼ90%が原子力といわれ、
過剰電力はイタリアにも売られています。
 
イタリアの国民選挙は反原発派の大勝利に終わりましたが、
フランスから電気を買って高い光熱費を払うなら、
国内の停止中原子炉を再開して、電気代を引き下げようという話を
今年に入ってから聞き続けていましたが、見事に失敗しました。
 
原発を支持する人は悪魔です、そしてこの惨事に無関心な人も。
 
 
参考資料とリンク