ナポリの小枝とノルウェーの切り株

ノルウェー、ヴィーガン、猫とおそ松さん

去年の失敗から学ぶ 真面目編

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新聞の菅さんとカミッラ
 
 
文書学のテストは明日。
テキストがあまりにも意味不可解な言葉の羅列にしか見えず、
一日一頁を読解するのが精一杯、残念ながら落とすことになりました。
不思議なことにこんなに意味の分からない文法で書かれた本、
一度意味を理解するとコンセプトが頭の中にきっちり入ってくるので、
読み返さずに済むという変なメリットがあります、とはいえ、私はもう限界です。
 
さて、テストの後回しにしていたノルウェー旅行、先週あたりから
チケット代をチェックして、旅程を立て始めている(だから勉強が上の空)。
 
 
去年の失敗を振り返ってみると・・・
 
 
3.11の震災日に出発
 
飛行機の予約券を印刷しに近くのネットポイントへプリンターを使いに行くと、
そこの小銭ごまかし店員に震災の話を聞かされる。
日本には大きめの地震が多いとあまり心配していなかったのだが、
ネットをあけると、なにやらいつも通りの地震とは違うようだった。
 
ナポリの駅で日本の家族に電話をかけると、家族は全員無事で、
母は何事もないと言っていたので、安心したのだが、落ち着かない気分。
前夜に髪の毛が抜ける夢を2回も続けてみてしまった、
ウキウキなはずの旅行に、なんとも表現しがたい、心の奥底から湧いて出てくる不安感に襲われる。
 
オスロに着いて、カミッラから原発事故を知らされる。
 
原発といったら茨城県東海村だろうか?もう、日本に帰れない!どうしよう!!
 
その直後、新聞で事故の場所が福島だと知るのだが、
皆さんもご存知のように、海外メディアは最初からかなりシビアな視点でこの事故を取り扱っていた。
スクリーニングを受けている子供の写真、菅さんの作業服姿は毎日のように新聞で取り上げられていた。
偶然にも、出発の数日前、チェルノブイリ事故に関する本を電子書籍で立ち読みしていたので、
原発関係者の隠蔽体質はなんとなく知っていたが、その後でてくる御用学者の信用しがたい被害報告・・・
 
日本大使館でも丁寧に事故の重大性を否定され、大げさだとなだめられ、
道行く東洋人に片っ端から話しかけて、日本の状況を聞いて歩いた。
 
遺跡も博物館も行っている場合ではないとパソコンの前で過ごし、
誰かに根拠がなかろうとも"大丈夫だよ"と言ってもらえることだけが、癒しだった。
 
原発の不安を誰に話していいか分からず、片っ端が話すのだが、
世間ではタブーとされているようで、逃げる人もいた、関係ないとも言われた。
 
イタリアにいるカルメンが姉に逃げるようにとメールを何度も打ってくれていたおかげで、
なんとか、しばらく避難してくれていたものの、
姉を含め、これからの人生設計が大幅に狂ってしまった人たちが大勢いる。
 
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ネットから遠ざかっていたベルゲン滞在中、
少しだけ、気持ちがすっきりしてきた。
やっぱりベルゲンマジックだろうか?
 
 
教会でよく言われたことを思い出す。
 
"自分の力だけで間に合わないときは神の手に任せる"
 
ナルチティストな分だけ、何もできない自分が悔しい、
そしてこの失敗、解決策は感情にメリハリを持つことかな?
 
一番反省しなければならないのは、被爆を拡大した日本政府と東電なんだけどね。
毎日教会で牧師さんや司祭さんにお願いして日本の平和を祈ってもらっていたのだから、
みんなの気持ちを無駄にしないようにお願いしたいところである。