目の前が真っ暗になった。
折角のノルウェーも毎日何時間もパソコンの前でニュースとにらめっこ。
ブログ仲間の方々の記事に恐怖したり、小さな安堵を覚えたり、
いきなり歌いだしたり、家でじっとしていられない状態が続き、
カミッラもかなり困っていた。
被災していないのに、道端の氷やアスファルトの亀裂を見ては
心臓が止まりそうになり、夜は決まって神様の出現を夢見た。
眩しいくらいの暖かな光に包まれた見えない存在、
とても有難く感じたので、神様だと思っている。
クリスチャンでないとはいえ、私の心のよりどころは教会になり、
毎日のように礼拝に行き、神父様から祝福を受け、
日本のためのお祈りをお願いした。
日本大使館ではメディアの情報に流されないようにと言われ、
道端で赤十字の募金活動が行われているなら、何の躊躇もなく参加を申し出た。
その頃には原発は少し落ち着いている様にも見えたが、
こんなことしかできない無力な自分に苛立ちを感じ、今も感じ続けている。
そんな感じで10日ほどが過ぎ、ベルゲンに出発した。
ベルゲンに着いてすぐ、いつもの素敵な街並みとしっとりとした湿気に
"ハローベルゲン!"と叫んでしまった。
ネットは繋げないから、日本の情報は人伝か辞書片手に新聞を読むことになる。
これが幸いして、なんと、Kings of convenience のハンサム役アイリックのお散歩コースという知らなくてもいい情報を得てしまい
ベルゲン最終日は行こうと思っていた郊外の遺跡を取りやめにして
散歩道にある写真屋に入り浸り、ひたすら彼、及び、その家族が通過するのを見張っていた。
残念ながらその日に限って、見ることはできませんでした。
募金活動やチャリティーコンサートを通じて人の真心を感じたことは
今の私は解決策の見つからない暗いトンネルにいるような気分。
Sergio Mendes and Brasil‘66
Pretty World
春だからね・・・